”MASI 俊樹”流学42日目(俊樹、ドイツへ)


林から走り出すと道はやがて都市部に入っていく。
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気温も上がってきてひぃひぃいいながら走っていた。
 


そして事件が起きた。

信号待ちから走り出すとき、ペダルがフロントのフェンダーに当たり、タイヤの回転で見事に内側に折れ曲がってしまったのだ。

俊樹、泥除けは、英語でマットガード、米語でフェンダー、独語ではコトフルンゲルだ?

タイヤがロックされ、こけそうになる。
 
必死こいてフェンダーをもとに戻すが、ひん曲がってしまってタイヤにこすれる。

スピードにはさほど影響はないのだが変な音がずーっとなるし、タイヤが削れて非常に不快だ。
 
何度も調節を試み、最小限に抑え、走る。
 
ぶぃーんぶぃーんと鳴り続ける音。
 
さらに、ずっと都市部を走っていたおかげで立ち小便もできず膀胱は爆発寸前。
 
二時間ほど我慢して走り、ようやく林を見つけてダッシュで駆けこんだ。
 
これほど我慢したことがあっただろうか。

日本はコンビニがそこら中にあるし道の駅もあるからトイレ事情はすこぶる快適。
海外はやっぱりそういう点では旅し辛い。


 
5時ごろいつの間にか国境をまたいだようでドイツに入っていた。

地図がないので看板の地名がどこを指すのかがわからない。

いつもの太陽作戦で走る。
 


道がわからない不安とフェンダーの異音がオレをおかしくした。
 
走行中にも関わらず(というか走っていなくてもふつうはしないが)うるせぇんだよこのくそタイヤ!と前輪を蹴っ飛ばした。
 

その瞬間!左足が見事にスポークに挟まって巻き込まれ、ガガガガと鈍い音とともに停止。

パニックになって必死に足を外す。

幸いけがはないが見事にスポークが一本折れた。

 
オレマジで頭悪すぎだろ!!と立ち尽くす。
 


みなさん!走行中にタイヤを蹴っ飛ばしてはいけませんよ!
 
 

立ち尽くしていたところでどうしようもないので押して歩いていると100mくらいで自転車屋を発見。
超ラッキー!!
 
急いで駆け込みなおしてもらう。
 
修理の間はたまたまいたお客さんと話をしていた。
会計の際、料金は5ユーロと日本の料金とは比べ物にならないぐらい安かった。
 


お客さんに地図がないというと、とりあえずうちに来て、そのあと車で買いにつれて行ってくれるという。
 
ドイツ人もすげえいいやつなんだなぁとついていく。
 
いいペースでは走る彼。

なかなか急な坂をのぼっていくとすっかり離されてしまった。

初老の男にしてはやけに早いなと思うと電動自転車に乗っていた。

海外にもあるんですね〜
 
 
家に着き、人生初のアウディ乗車。

なるほどいい車だなと思ったが、走り出した瞬間恐怖のドライブに。
 
このひと、アクセルの踏み込みが以上に強いんです!
 

走り出した瞬間体がシートに押さえつけられる感覚。

なんとか事故ることなく地図を購入。

ガソスタのあんちゃんは旅のルートを聞くと「そんな距離チャリで走れんの!?」とおったまげていた。
 
 
また、怖い運転で家に戻ると奥さんがいて、お茶を出してくれたりカレーをごちそうになった。

おじさんはその間ネットでベルリンまでの道のりを検索してくれていたがどうにもうまくいかないようで、紙の地図を虫眼鏡で見ながら一生懸命いいルートを探してくれ、蛍光ペンで色を付けてくれた上に、通る街のリストまで作ってくれた。
 
一度言い出すと聞かない頑固ものタイプの彼だが、その熱心な姿勢にすごく感動した。
 
もっとも、Googleマップで検索すれば10秒でわかりそうだが・・・
 
 

夕暮れ時に彼の車の先導でキャンプ場まで送ってもらい、テントを設営した後はまた車で街を見せてくれた。
 


この街、Bad Bentheimは小さい街ながらお城があった。
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ついでに明日通るであろうルートも走ってくれたりとすごい親切にしてもらい、キャンプ場に戻る。
 
テントの前で話していると管理人が険しい表情で車のスピードが速すぎると注意しに来た。
 
それを軽く受け流し、お別れを言って彼は車を走らせた。
 
するとやはり踏み込みの強い彼の運転は場内制限速度10kmhを守れるはずもなく、管理人激怒&猛ダッシュ。
 
見えなくなるまで見送り、テントで休んでいると管理人がオレのもとに。
 
「なんだね彼は!再三注意したのにあのスピードで走りやがって・・・。」
 
「ああ、すんません・・・。」
 
「いや、君はいいんだが。それより彼はまたここに来るのかね!?あいつはもう出入り禁止にしたいのだが!」
 
「いや、もうお別れしたんで来ないと思いますすんません。」
 
ってな感じでなんでオレが怒られてんだ?とため息を一つ。
 
おっちゃんいろいろ助けてくれてありがとう!でも安全運転で長生きしてくれよ!
 
 
(42日目 ドイツ入国)