アレックス・モールトン

モールトン DOUBLE PYLON のメンテナンス 5 【橋輪Blog】

モールトン DOUBLE PYLON のメンテナンス 5

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前の記事で探した部材。これを外径12mm 内径6mm 長さ74mm で注文すれば、ベースが手に入る。ピポットボルト外径7.81mm に合わせ加工するためのドリルの刃は、0.1mm 刻みであるようなので7.9mm を選択。長さは114mm ある。(ボール盤に咥える刃と旋盤に咥える刃の違いが分からないが)あとは、ブッシュをスピンドル外径12mm に合わせるためのリーマーだ。

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次にブッシュとフランジのクリアランスを測る。隙間に入ったシックネスゲージは0.20mm。



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実際に測っているのはここ。



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ブッシュが当たっていた部分を避けるために小さめのシムリングを探す。



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この寸法だけあれば事が足りるので、



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外径16mm 内径12mm で厚さ0.10mm を左右に1枚ずつ入れれば計算が合う。

シムリング内径12


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ここまで揃えれてモールトン研究室に相談しよう。6月3、4日で行われたモールトンサミットも無事終わったようだし。そうそう今年のモールトンサミットのメインイベント 【DV-1 】をスクープ!



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Dynavectoe DV-1

モールトン DOUBLE PYLON のメンテナンス 4 【橋輪Blog】

モールトン DOUBLE PYLON のメンテナンス 4

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フランジ部を内側から見る。上面だけが擦れているのが分かる。



ペイント
スピンドルが短いためフランジ上面が赤矢印の方向に潰れるように締め付けられていたと思われる。



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それと気になっていたキズが左右ともにある。



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どうやらブッシュのツバが当たっていたようだ。これは一先ず置いといて。



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ブッシュの当たる部分の塗装を剥がしてみた。



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そしてスピンドルをピポットボルトでセットするが、例によって締め付けてはいけない。



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スピンドルをスラスト方向に振ると隙間が見える。



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この隙間がいくつかだ。先ず0.05mm。



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最終的に0.15mm が入った。



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スピンドルの長さが73.14mm。



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スピンドル長73.14 + 隙間0.15mm で、73.29mm を目指す。



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スピンドル外径は、11.93mm だから



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11.93mm 以上。



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内径も一応測って、8.18mm。



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このままでは、スピンドル内径とピポットボルトがガタガタなので、



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ピポットボルト外径7.81mm だから、



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7.81mm 強とする。



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勿論加工は必要になるが、この条件を満たす素材をモノタロウで見つけた。外径12mm 内径6mm。長さは、20〜1000mm 以内で1mm 単位でオーダーできる。

パイプリニアシャフトストレート




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それと気になったのがこれ、



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ヘリサートコイルが挿入されている。これモールトンの工場で加工してるんだって。8mm のしかも皿キャップボルトでねじ切れる人なんていないと思うが?

次回につづく、














モールトン DOUBLE PYLON のメンテナンス 3 【橋輪Blog】

モールトン DOUBLE PYLON のメンテナンス 3

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前回、「スラスト(左右)方向にガタがありすぎですね。スピンドルが減ってしまっているか初めから短かったかのどちらかですね。取りあえずピポットリペアーキットの発注であります。」ってとこで終わっていたんですが、大変なことが発覚。部品の在庫が無い! こいつは参ったぞ。


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フレームナンバー144401。頭二桁の14から2014年モデルであることがわかる。どうやらNEW シリーズ初期から現在のモデルにピポット方式が変更になる過渡期のモデルのようで、このようなタイプは他には存在しないようだ。


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現在のダブルパイロンのピポット画像を送って頂いた。全く違う方式だ。




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部品が無くとも何とかせねばなりません。何処に不具合があり何が必要なのかを見極める。



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ブッシュ(銅色)の部分よりスピンドル(その中の銀色)の方が飛び出していなければいけないはずが、ほぼ同寸法。これで機能していたのか確かめるために赤マジックでマーキングしてみた。


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リヤアームを動かさないように組付けピポットボルトをフルトルクで締め付ける。



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そこからリヤアームを下げてみる。結構な抵抗。



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マーキングは45°ほどずれていた。



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次にスピンドルを抜いてしまいす。



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ブッシュだけ。



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そして同じように締めこむと、



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リヤアームは全く動かなかった。

一応スピンドルは機能し回っていたようだ。長すぎるスピンドルは削れば良いが短いのは足すことが出来ない。何とかせねば。

明日は、フランジ側を良く観察してみよう!

モールトン DOUBLE PYLON のメンテナンス 2 【橋輪Blog】

モールトン DOUBLE PYLON のメンテナンス 2

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ダブルパイロンのフロントサスペンション Flexitor(フレクシター)の分解は、喉から手が出るほどに楽しみだが、本題のリヤサスペンションピポットの修理に入ろう。

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ダブルパイロンは分割式なので、作業がやりやすいようにフロントセクションを外してしまいましょう。先ずはカプラー(間違わないようにOリングで色分けされている)を緩めて3本のワイヤーを外しておきましょう。


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ロックリングを緩めます。



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連結部をアレーンキーで緩めます。



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するとパイプが抜けて、



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分割できます。



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大分コンパクトになりましたね。



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リヤアーム分割のためにワイヤーケーブルはこのように纏めておきましょう。



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問題のリヤピポットですが、



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時計の針で10分ほど緩めただけでガタガタになります。



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ピポットシャフトを抜いてみます。



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皿ビスは、AM-GT と同じですが、ダブルパイロンはこれ用に作ったボルトのようです。



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先生の AM-GT Mk-兇鯤解した際、全ネジのピポットボルトが出てきたときには、ビックリしたが。



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これでハイドラスティックの取付を外せば後方に分離できました。出てきた油はグリスではなくオイルのよう。



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更にコンパクトになりました。ターミネーターの部品みたい。



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右側のブッシュです。スピンドルがいい塩梅で僅かに飛び出ていますね。



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左側はひどいです。ブッシュよりスピンドルの方が引っ込んでます。これでフルトルクで締め付けたらリヤアームは動かなくなりますね。


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真ん中に見える芋ねじは何でしょう?



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外してみましょう。



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どうやら給油口のようです。どうせ加工するならTSR のようにグリスニップルを付ければいいのに。これは最後のグリスの充填で苦労しそうですね。



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例によってスピンドルが出てきませんので引き出します。(本来であれば指で押せば出てくるはず)



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ようやく抜けました。これで本当に動いていたのかな?



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長さを測ると73.18mm。



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今度は勝手が分かってますからね。ピポットボルトを入れてっと。ボルトは締めてはいけません。



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スラスト(左右)方向にガタがありすぎですね。スピンドルが減ってしまっているか初めから短かったかのどちらかですね。ラジアル(上下)方向のガタはスピンドルシャフト内径とピポットボルトの太さが合ってない証拠です。取りあえずピポットリペアーキットの発注であります。

次回につづく、




モールトン DOUBLE PYLON のメンテナンス 【橋輪Blog】

モールトン DOUBLE PYLON のメンテナンス

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ダブルパイロンのメンテナンス依頼を受けました。オーナーは、AM-SPEED にカラーオーダーのGOKISO ハブを装着した I さんです。修理内容はリヤアームピポットボルトが100Km ほどの走行ですぐに緩んでしまうこと。さてTSR のように解決できるのか?

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100Km ほどの走行ですぐに緩んでしまうというピポットボルト。



作業前に三つほど・・・ フォークの直撃に注意!

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モールトン博士が開発し、NEW SERIES から採用された Flexitor(フレクシター)。スプリングを使わずゴムのトーション(ねじれ)を応用したサスペンションです。こちらの解析を始めてしまうと修理が終わりませんので又の機会に。(後に触ることになる”オッサン”のお陰で)


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よくバーテープを巻いていないドロップバーのピストなどでハンドルがくるっと回ってしまい、トップチューブを直撃。みたいなことがこのフレームでもありそうです。



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この部分がヒットすそうです。普段は気を付けていても転倒などでは必ずいくでしょう。



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メインフレームは、ステンレスでフォークは塗装ですので、このような貼ってしまうと半透明になるシリコンの保護テープなどで予防することをお勧めします。ばくは作業前にやっつけそうだったので貼っておきました。



ダブルパイロンのここが嫌い!

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フレクシターのトーションを発生させるゴムが横パイプ内に巻かれていますが、どうもアッセンブリーしてから塗装しているようで、ゴムが見えている部分にも塗装が乗っています。



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しかもひび割れてきていて、自分で塗ったみたい。1.800.000円の自転車がこれかよって思ってしまう。



何故にこんな塗り分けなのか?

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AM & NEW シリーズは、ビビットなカラーからシックな色合いまで12色の中からオーダー可能だが、ステンレスフレームにおいて何故一部だけ塗装なのか?もしかして塗装部分は鉄なのかもしれない。磁石を近づけてみた。

モールトンカラーサンプルは、⇒ こちら


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フォークは、鉄だった。画像に写っている部分は、上部が細いテーパードフォークでこの下がストレートパイプ。2017年モデルでは、上下でテーパードになる可能性が高い。



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ステアリングコラムより舵取りの役目をするクランプアームにも磁石は付いたが、それにクランプされるトーションゴムが入る横パイプ(モールトンのステッカーが貼られている部分)には付かなかった。



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ロアー側もしかり。



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BB シェルも鉄だが、その上のパイロン(やぐら)が集中するピポット部分には張り付かなかった。




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意外だったのがモールトン・ウイッシュボーンステムで、クイル、ウイッシュボーンアーム共に鉄にクロームメッキと思われる。

明日は、本題に入る




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