2018年06月

Dynavector Moulton 研究室訪問記 その3【橋輪Blog】

Dynavector Moulton 研究室訪問記 その3

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フォークコラム内に収まるモールトンの押しバネでは、ピストンとスプリングアジャスターしかありませんが、引きバネを使う DV-1 では、沢山の細かなパーツを必要とします。(写真上)これら全てそれぞれの得意分野を持つ小さな町工場に製作を依頼しているそうです。取引先は日本全国に渡り25社以上あるそうです。

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引きバネの両端をどうやって固定するか。これは素晴らしいアイデアです。



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普通ですと一巻き起こしたループを相手に引っかけるのが通常ですが、応力が一か所に集中し根本が破断しやすくなります。



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ネジをスライスした様な形です。長穴には、Uバンドが入り、右の上用は、スプリングアジャスターの逆ネジがスポット溶接されています。先端の穴にも意味あり。


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ネジの形は、スプリングの線形ピッチと一致しています。これをスプリング内にねじ込むことにより片側2本ないし3本と接触し応力を分散しています。引きバネなので張力が掛かると収縮し更に圧着力が増しますので絶対外れません。



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スプリングにねじ込むために製作したSST。



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これは、憎いです。ネジから一滴こぼれたようなティアドロップ。何と締め込みが完了するとスプリングのカットされた面と一致します。(ここは是非拡大してご覧ください)このティアドロップは、依頼を受けた町工場側の粋な計らいでリクエストには無かったものだそうです。こうゆう所に日本の町工場の素晴しさを垣間見る訳です。



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スプリングは、伸ばす限界長の2〜3割のストロークしか使っておらず破断の可能性は少ないですが、保険でワイヤーで繋いでいます。


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下側をねじ込んでいきますがバネの性格上緩める方向には戻せませんので注意が必要です。



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スプリングが完成。



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U バンドをピンでボトムリンクに繋ぎます。抜け止めは、Rピンではなく確実な割ピンを使用。



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スプリングアジャスターは、上側が正ネジ、下が逆ネジとなっていますのでセンターの長ナットを回せばターンバックルのように長さが変えられます。



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故に長ナットの逆ネジ側にポンチマークあり。



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作業には丸半日を費やし、やっとサスペンションフォークの組み立てが完了。スプリングだけでも凄い話でしょう!

明日は、リヤアームを



Dynavector Moulton 研究室訪問記 その2【橋輪Blog】

Dynavector Moulton 研究室訪問記 その2

今日は、アンチノーズダイブ機構を持つサスペンションフォークを組み立てます。DV-1 は、モールトンと同じリーディングリンク式サスペンションフォークを採用していますが、モールトンのフォークコラム内に1本の押しバネを使っているのと違い、露出した引きバネを2本使うなど大きく違っています。更にメインフォーク、サブフォークとボトムリンクの作動部にベアリングが仕込まれ極限までフリクションロスをなくしたスムースな動きを実現しています。考え尽くされたサスペンションフォークは、複雑な構造となり部品点数は、82個(スプリングにゴムキャップ2ヶが追加された)にも及びます。

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始めにフォークコラムのクラウンレースカットをやっておきましょう。



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これで下準備完了。



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メインフォークをバイスに固定。



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ボトムリンクに組み込むベアリング4個です。



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こちらメインフォーク。



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エンドに左右均等に圧入できる冶具です。




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続いてサブフォーク。上部の部品は、ロストワックス製法で製作されています。



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こちらにもベアリングを圧入。



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ブラックアルマイト処理されたボトムリンク。DV の文字がレーザーで入れられたステンレス製のリンクは、サブフォークを支持するパーツで、路面からの衝撃をスプリングに伝えます。



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DV リンク(勝手に命名)をメインフォークに取り付けます。このDV リンクがアンチノーズダイブ機構に大きく関わってきますが、それは後ほど。



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これでサブフォークが上下に動けるわけです。



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メインフォークにボトムリンクを組み付けます。ここにはベアリングの突き出し量より少しだけ厚い無給油式のフリクションワッシャーが入っていますのでナットの締め加減でダンパー効果を調整できます。



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次のサブフォークを組みます。こちら側にはフリクション機構がありませんから確実に締め付けます。真ん中のボルトは、リバウンドブッシュを止めているだけなので締めすぎない様に。



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ホイール脱落防止のスプリングピンを打ち込んでボトムリンク部の組み立ては完了。



ちなみにフォーク組み付けに伴うボルト類は、全て DV-1 の為の特注で製作したものです。明日は、スプリングの組み付けを行いますが素敵なパーツが見れますのでお楽しみに!

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明日につづく、

Dynavector Moulton 研究室訪問記【橋輪Blog】

Dynavector Moulton 研究室訪問記

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Dynavector DV-1 のフレームを組み立てるという貴重な作業を経験するためダイナベクターのモールトン研究室に出向いた。これは、DV-1 フレームの構造を熟知する上で非常に有意義な体験となった。勿論講師は、富成次郎氏。今夜は、フレームにスポークを張りシャシー剛性を上げるスポークテンションメインフレームから行ってみよう。

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整然と並べられている工具や作業台に、かつてのダイナベクター(英国クラシックモーターサイクルを扱っていた頃)の面影が残る研究室で作業開始。


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バイスにメインフレームをセット。



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シートチューブに設けたループから後ろ側のスポーク4本を通して行く。



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このアルミパーツが、ホイールハブでいうとフランジとなる。フレームと同色に塗られた目くら蓋の裏側に作業した月日とぼくのイニシャルをサインした。(残念ながらアッセンンブリーしてしまうと全く見えなくなるのだが)


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フレーム中央のクロスしたパイプにフランジをセット。ここは特に圧入ではなくスポークテンションにより自由に回転できる構造だった。


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前側のスポークは4本ではなく、ヘットパイプ部でくの自に折り返す上下2本だ。



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ここからスポークにテンションを掛けて行くが、次郎さんの指に注目。



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スポークテンションメーターなどは使わず指で弾いた音で判断していた。流石はオーディオメーカーだけある。


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おみあげに貰った4mm スパナは、先端を削り落としたDV-1 フレーム専用ニップルレンチ。



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DV-1 オーナーズマニュアル。



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フロントサスペンションの調整など丁寧に記されている。



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面白いのがフレームスポークテンションの説明で、



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各番号がふられたスポークにギターの音階で示している。ギターチューニングの出来ない方は、スマホアプリのチューニングメーターが便利と教わった。


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チューニング(調律)が終わったメインフレーム。



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フレームを製作する武州工業のステッカーを張るがセラコートのため帯状にした特殊なステーカーを用いていた。


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最後にヘットバッチの取付。



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取付はパーカー鋲によるリベット止め。



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説明を受けながらではあるが、1本のメインフレームを組むのに2時間を要した。

明日は、足回りを

「オーナーズレポート」第9回 DAHON K3【橋輪Blog】

「オーナーズレポート」第9回 DAHON K3

久々のオーナーズレポートは、M さんによる DAHON K3 です。ロケーションは、ビワイチ(琵琶湖北湖一周ルート)で素敵な写真も添付して頂きました。内容は、K3 と SCHWALBE BIG APPLE のマッチングに特化していますが、面白い提案も出ています。それではどうぞ!


こんにちは、DAHON K3に先日送って頂いたビッグアップルに履き替え、早速ビワイチしてきました。ビッグアップルを使用し長距離を走ってみての感想として

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^堕蟯供乗り心地抜群
手持ちの20インチ406カーボンミニベロより乗り心地良いくらいでした(笑)流石のタイヤ幅とエアボリュームです。ロングライドになるほど、このメリットが生きてきます。



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K3は漕ぎ出し時、多少不安定感がありますが、交換した事で安定感が増しました。その分、出足は心持ち重いかな?と言う程度は感じましたが、14インチと小径で軽量な事を考えれば気にならないレベルです。



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タイヤ幅が広がった分ダンシングしやすい
シッティングでは若干重さは感じますが、その分ダンシングは安定して振る事ができますね。K3自体もビッアップルに変更した事で周長も増え安定感も増した事で巡航しやすくなりました。区間のうち20km程はAve28km/h以上で走れ28〜32km巡航も可能でした。元々、太くて重いタイヤには興味が無かったのですが、今回で考えが変わりました(笑)ブログ、楽しみにしています。また何かと利用したいと思います。カプレオ11速の決戦用ホイールで鈴鹿でもう一度優勝出来るよう頑張ります\(^o^)/



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因みに、20インチミニベロでビワイチした場合、Aveは30km/hを超えるので、20インチはいらないまではちょっと言い過ぎかもです(笑)



突然の駄文で申し訳無かったです。小径車ユーザーの一人として多少なりとも皆さんの参考になればと思いメールさせて貰いました。レースイベント等に出ている中で、小径車で走りを追求した時、如何に微振動を抑え走る事そのものに集中する事ができるかどうかが重要だと感じていました。オーダーメイドのフレームやカーボンパーツ、SPECIALIZEDのゼルツ内蔵シートポストやERGONのシートポスト等、色々と試してきましたが、今回のビッグアップルは1つ大きなヒントになりそうです。


追記

K3のギア(9-13-17)、特に9-13の繋がりの悪さを解消し、高速仕様になるかもな提案、と言うよりも、一度試し頂きたいのですが、K3のリアホイールとしてEEZZのホイールを使えないかと考えています。K3ビッグアップル周長1100mm、EEZZホイール周長1170mm ですので、クリアランス的には何とかいけないかと考えています。
EEZZのギア(9-11-13 )を使用する事が出来ればK3の高速仕様カスタムとして面白いかと思います。一度ご検討お願いします。それでは、また宜しくお願いします。

ありがとうございました。EEZZ の16インチホイールですか。この発想はなかったですね。EEZZ と K3 同じリヤハブに見えますが微妙にフリーなんか違うんですよ。


今度試してみようかな!


BIG APPLE 14 売れ行き絶好調で完売【橋輪Blog】

BIG APPLE 14 売れ行き絶好調で完売

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DAHON Dove Plus にBIG APPLE 14装着のため遠方よりお車で来店されたお客さん「リヤホイールの回転が重いんですよね」「チェーン張り過ぎじゃないですか?」「あれそうでもないな」「何これ、漕ぐの止めるとエンジンブレーキが掛るみたい」手で回しても1回転ぐらいしか回りません。「タイヤ交換の際に見てみますよ」

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確かにフリーが重い。


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シャフトの出代を測って置いた。7.55mm。


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左側のロックナットを17mm スパナ2本で緩めます。



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するとアルミシャフトごとフリーが出てきました。何かオイルシールが波打ってるような?



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オイルシールを外してみましょう。



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全然良く回ります。



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もうちょっとばらしてみましょうか。5mm アレーンキーと17mm スパナです。


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後は、フリーの爪とスプリングだけです。

シールドベアリングですのでシャフトを抜く必要はありませんでした。それと出代の測定も関係なし。原因は、オイルシールの組み付け不良でした。溝にきちんと嵌めてグリスアップするだけでかなり良くなりますよ。元々そんなに回転の良いハブではありませんが、手で回して1回転ほどで止まってしまう場合は、是非点検を!

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こんだけ回ればいいだろう!



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グランドネイビーの BIG APPLE もカッコいいですね!
あ、そうそう SCHWALBE BIG APPLE 14×2.00 ですが、お蔭様で売れ行き絶好調でファーストロット完売しました。次の入荷は、8月を予定しています。

明後日水曜日の【橋輪Blog】も BIG APPLE ネタで!


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