2021 tern Verge P10 の RD について

昨日ご紹介した Verge P10 ですが、「リヤディレーラーが2020の Shimano RD-M610 DEORE からチェーンスタビライザー搭載の RD-M6000 DEORE にアップグレード」と記載しました。今夜は、これについて少し。

先ず DEORE ですが、マウンテンコンポのグレードで、上から XTR / DEORE XT / SLX / DEORE / etc となります。これにトレッキングコンポの DEORE XT / DEORE が加わります。2021では、マウンテンコンポの DEORE が細分化され DEORE 12s / DEORE 11s / DEORE 10s となり最新10速リヤディレーラーは、RD-M5120 となります。

次にチェーンスタビライザーとは何ぞや?ですが、マウンテンコンポでは今に始まったものではなく DEORE では、2018年に RD-M610 から RD-M6000 に変わる際、追加されたシステムです。「Shimano SHADOE RD+ 」の+が付くのがチェーンスタビライザー搭載モデルとなっています。悪路走行時のチェーンのバタつきやチェーン落ちを防止するためにチェーンテンションを強くできる装置です。

グラベルロードが盛んな昨今、ロードコンポーネントにも採用されました。2019年だけ発売した ULTEGRA RX(RD-RX800)がそれです。そして翌年の2020年グラベルアドベンチャーコンポの GRX がこれに変わります。


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Shimano DEORE RD-M6000



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このボックスの中身がスタビライザー(クラッチとも呼ぶ)でグレーのレバーがスイッチです。



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ここに「ON」の刻印。



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レバーをこちらに倒すと ON でスタビライザーが作動する。



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そしてレバーを右に倒すと、



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OFF でスタビライザー解除となります。



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スタビライザー OFF だと、



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ディレイラーは普通にスイングします。



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ケージも、



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この通り。



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これが ON だと、



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相当な力を入れないとスイングしません。



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ケージは、ビクともしないくらい。



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大きなギヤへの変速に伴い次第にシフターの操作力の多くを必要としますし回転抵抗大となります。これだけチェーンテンションが掛かっていればチェーン落ちもないでしょう。

結論を言いますと Verge P10 には、チェーンスタビライザーはオーバースペックです。だって P10 でダートジャンプやダウンヒルなどやる人いませんよね。元々マウンテンコンポなので OFF でもチェーンテンションは十分効いてますからはい。

本日は、P10 の納車ラッシュでした。P10 2021年モデルオーナーさんに参考になればとちょっと書いてみました。


P10 オーナーさんスタビライザーは、常に OFF ね!