肝心要のリヤスイングアームピポット

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モールトンは何時もここで悩まされる。今までまともだったのはパシュレー製の TSR だけだ。このダブルパイロンをアッセンブルしたメカニックは、ちゃんと処理をしてくれているだろうか?

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ピポットボルトを抜いてみると何時ものブラスブッシュではなくフレクシターであった。



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ブラスブッシュをベアリングとして滑らすのではなく、スチールのスピンドルパイプの回りにゴムを溶着させその捩じりを使ったトーションピポットスイング機構である。



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NEW シリーズに採用されているフロントサスペンションと同じだ。



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ゴムなので給油の必要はない。I さんのオレンジダブルパイロンをメンテした際このイモネジを給油口と書いたが、ゴムの位置決めをするこの方式の名残だったことが分かった。


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フロントサスのフレクシターのこれと同じだ。



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ピポットボルトは、皿頭でセンター出しする方式でフランジの並行度も良い。



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ピポットボルトとスピンドル内径とのクリアランスも良好。



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やはりこの頃からもヘリサートが入れられ(お城で)ていた。



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ピポットボルトを抜いてリヤアームを半分ずらしリヤアームがぶら下がってる状態。左右フランジ間の距離とスピンドルの長さも絶妙に良い。


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横剛性もいいみたい。ゴムブッシュだから多少はよれているんだと思うが、治具にあてがうなどしなければ分からない程度に文句なし。


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ゴムブッシュが右回転左回転に捻じれる量は、リヤエンドで10cm ぐらいしかないが、



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ハイドロラスティックラバーコーンの作動量からすれば十分。

ロールス先生のダブルパイロンは、2013年モデル。となると2004年デビューの初期型からフレクシターリヤピポットを採用してたのではと推測する。先生長年に渡りかなり乗り込んでおられると見えるが、ゴムブッシュにへたりは全く感じない。これ半永久的な耐久性があるかもしれない。流石はモールトン博士40年の集大成である。だが突然翌年の2014年モデルの I さんのオレンジダブルパイロンで全く同じフレームながらフレクシターを止めブラスブッシュを採用。これは酷い代物だった。合いもしないブラスブッシュを無理やり押し込んだこのモデルは、その後マイナーチェンジされる過渡期の2014年だけにあったようだ。ピポットをマイナーチェンジしたその後のモデルは、”オッサン”の2017年モデルのイエローダブルパイロンに見たが、これは更に酷い構造であった。工業製品であれば年月と共に良い方向へと向上するのが当たり前の中どんどん悪い方に悪化するのは信じ難い。

何故に申し分のないフレクシターリヤピポットを止めたのか?

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モールトン DOUBLE PYLON のメンテナンス 2 【橋輪Blog】


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MOULTON DOUBLE PYLON を組む 3【橋輪Blog】