Dynavector Moulton 研究室訪問記 その4

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リヤサスペンションスイングアームもメインフレームのようなスポークテンション構造を検討したそうですが、AM シリーズで完成されたスペースフレーム以上の物は期待できずで従来のモールトン型になったそうです。改良点としては、モールトン最大の弱点であるリヤピポットのメタルブシュをピロボールタイプのベアリングに置き換えメタルブシュの加工調整等の面倒な作業を行わなくともガタのないスムースな動きを実現しています。

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これがDV-1 のピポットに使われるスフェリカルベアリングです。ピロボールのように自由に動けることから左右の心出しを自動的にしてくれる優れものです。



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製作した冶具でベアリングを圧入します。左右のベアリング間に挟まれる中子によりボールには、プリロードが掛かり、よりガタのないピポットとなります。



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ピポットボルトとセルフロックナット、ナイロンワッシャー。



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ナイロンワッシャーは、ダストシールの役目。



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ソリッドラバーコーンは、モールトン製ではなく、DV-1 のために新たに日本で製作されたもので材質はシリコンラバーとなる。

ラバーコーンについてはこちら ☟
モールトン博士が発明したラバーコーンの秘密



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こちらもモールトンのアルミ製とは違い樹脂から削り出したオリジナル。重量はアルミ製の半分。



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リヤアームへの取付けは、センターの5mm キャップボルト1本。




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メインフレームへの取付けは、マイナス頭のタッピングビス2本で、これまた厄介。こちらは後ほど。



それでは組立にあたり総仕上げ

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BB シェルのネジ山を再修正。規格は、BSA BC1.37×24T。



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ヘッドパイプのフェイシング&リーミング。規格はイタリアン。



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ロアー側。



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フェイスカットとヘッドパーツ圧入のための内径修正。




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クラウンレースが収まる部分の修正。




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モールトン研究室に通うこと3日。ようやく2本のDV-1 フレームが組み上がった。実際に作業してみると完成まで10年間掛ったプロジェクトの内容の6割程は理解出来ただろうか。次郎さん(DV-1 設計者富成次郎)の指導の下、開発秘話を聞きながらの3日間の作業は実に楽しいものだった。