Dynavector Moulton 研究室訪問記

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Dynavector DV-1 のフレームを組み立てるという貴重な作業を経験するためダイナベクターのモールトン研究室に出向いた。これは、DV-1 フレームの構造を熟知する上で非常に有意義な体験となった。勿論講師は、富成次郎氏。今夜は、フレームにスポークを張りシャシー剛性を上げるスポークテンションメインフレームから行ってみよう。

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整然と並べられている工具や作業台に、かつてのダイナベクター(英国クラシックモーターサイクルを扱っていた頃)の面影が残る研究室で作業開始。


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バイスにメインフレームをセット。



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シートチューブに設けたループから後ろ側のスポーク4本を通して行く。



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このアルミパーツが、ホイールハブでいうとフランジとなる。フレームと同色に塗られた目くら蓋の裏側に作業した月日とぼくのイニシャルをサインした。(残念ながらアッセンンブリーしてしまうと全く見えなくなるのだが)


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フレーム中央のクロスしたパイプにフランジをセット。ここは特に圧入ではなくスポークテンションにより自由に回転できる構造だった。


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前側のスポークは4本ではなく、ヘットパイプ部でくの自に折り返す上下2本だ。



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ここからスポークにテンションを掛けて行くが、次郎さんの指に注目。



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スポークテンションメーターなどは使わず指で弾いた音で判断していた。流石はオーディオメーカーだけある。


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おみあげに貰った4mm スパナは、先端を削り落としたDV-1 フレーム専用ニップルレンチ。



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DV-1 オーナーズマニュアル。



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フロントサスペンションの調整など丁寧に記されている。



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面白いのがフレームスポークテンションの説明で、



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各番号がふられたスポークにギターの音階で示している。ギターチューニングの出来ない方は、スマホアプリのチューニングメーターが便利と教わった。


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チューニング(調律)が終わったメインフレーム。



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フレームを製作する武州工業のステッカーを張るがセラコートのため帯状にした特殊なステーカーを用いていた。


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最後にヘットバッチの取付。



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取付はパーカー鋲によるリベット止め。



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説明を受けながらではあるが、1本のメインフレームを組むのに2時間を要した。

明日は、足回りを