指令 DURA-ACE Di2 を最新にせよ!その12

船長のシフトマップを作りインナーにシフトした際、大きくチェーンが弛んでしまう小さなカセットギヤをなるたけ使わないシフトパターンを選びシンクロシフトを形成できたことから最終調整に入ります。シンクロシフトのみの操作であれば問題なかったのですが、ある盲点が出てきました。シンクロモードであってもアウタートップで走行中に誤って左シフトスイッチを操作してしまうとワンプッシュでトップから2速ダウンし、次のプッシュでフロントがインナーに移動してしまうことです。

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その状態がこれ。全くチェーンテンションが掛っていません。



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エンドアジャストボルトを調整し、



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チェーンを張ることは出来ますが、



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この状態でアウター / ローのチェーンが一番短くなる掛け方をしますと、



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カセットとガイドプーリーがこんなに離れてしまいます。これでは変速性能は低下するでしょう。



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理想はこの距離なので、エンドアジャストボルトで張らずに、



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チェーンをもう1リンクカットします。



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丁度良いチェーンテンションになりました。


お次はフロントディレーラー。これまた新型の9150は、シートチューブの太いDAHONにとっては非常に厳しいユニットとなっています。9070時代では、Lo アジャストスクリューも Hi アジャストスクリューに影響すると書きましたが、遂に9150では、Lo アジャストスクリューが無くなっています。

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あるのはHi アジャストスクリューだけ。


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太いシートチューブに取り付けたフロントディレーラーは、その時点で外側に張り出しています。勿論 Hi アジャストスクリューを緩めて行けばケージが内側に寄ってきますが、ある程度でストップ。後はスクリューが外れるまで緩めても反応しません。


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本来チェーンとケージ外側の隙間は0.5〜1mm 程度にしたいところですが、こんなに空いています。これではチェーンが外側に外れるのを防止できませんね。



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対策としては、「チェーンに対してケージが平行」を無視してフロントディレーラーを斜めに取り付けるしかありません。下の方では、0.5mm に来てますよね。逆にケージ内側では逃げが生まれます。


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それでもローへのシフトでは、ケージ内側がチャラチャラ擦ります。Lo アジャストは、電気的調整しかできず、37段階調整の内、最大の−18です。(リヤのアジャストモードは、−6)このフレームでは致し方ありません。


チェーンの長さの決定は、シマノ推奨歯数以外の場合マニュアル通りとは行きません。やはり長めで初めて塩梅を見ながらカットして行くしかないようです。テスト用のミッシングリンクを使ってて良かった。

次は、ペダルを付けて完成か!