奥が深かった新型フロントディレーラー 4
シフトワイヤーの遊びを排除する事だけを一番に考えてきた。せっかく張りアジャスト機構が付いたんだからこれを後の初期伸びが出た際に使いたいではないですか。最初の状態では、取り付けの時点で調整幅の殆どを使ってしまいますからね。
案の定、張り調整スクリューは最小限しか動かさずに済みました。
良く見て下さい。今インナーギヤの状態ですが、赤矢印の張り調整スクリューが付くインプットリンクは、ほぼ真横を向いてますね。それとHI / LO アジャストスクリューですが右側のHI 側の方が多くねじ込まれています。
これがシマノディーラーマニュアルにある図です。アウターにシフトしたあとトリム分だけ戻した位置でインジケーター(E)(D)のラインが合うまで張調整スクリュー(C)を締めこみなさいと言っている。
インジケーターを見てみましょう。ブラケットのラインにインプットリンクのラインが全然届いていませんね。でもここからラインが一致するまで張り調整スクリューを締めて行ったらアウターにシフトした際に思い切りに外にチェーンが脱落するでしょう。ま、これは無視していく予定でしたので気にせず続けます。
若干のHI /LO スクリューの調整だけで普通に変速します。
ただフロント変速の操作力が重いのと変速スピードの遅さが気になりましたが、オーバルリングはこんなもんだろうと。あと、トリム操作ですがインナー側では少ししか動きませんがアウター側は動き過ぎで、アウターへのシフトからトリム分を戻しただけでケージがチェーンをインナーに引きずり下ろそうとばかりに攻めてきます。幸いトリム操作をしなくともアウターロー、アウタートップでチェーンがケージと干渉しませんでしたのでベストセッティング出ちゃった感じかな? トリム使わなくていいなら越したことないなんて言い聞かせてみましたが、どうにも納得の行く仕上がりではありません。
ふとスタッフタケシが組んだ橋輪オリジナル DAHON Helios 22 Shimano 105 に目をやると、あれフロントディレーラー新型の FD-5801 じゃん。
橋輪オリジナル DAHON Helios 22 Shimano 105
今までヘリオス22 105 は、RD-5800 と FD-5800(旧型ロングアーム)で組んでいたのですが、105でもフロントディレーラーのみ新型の FD-5801 が出たためこちらを組付けています。シートステーがすぐ真上に来る折り畳みでは、ロングアームに比べ非常に有利ですね。フロント変速性能も素晴らしいですね。流石は、シマノ toシマノの真円リング。
ゲゲゲゲ・・・・・! そうではないかも?
フロントディレーラーを良く見るとアウターリングにシフトしてあるにも関わらず張調整ボルトの角度を見て頂ければ分かるようにインプットリンクが随分上を向いていますね。箱から出したままで取り付けマニュアルに沿って調整したとタケシ。HI / LO アジャストボルトが異常に手前に抜き戻されてるところを見るとシートチューブが太いDAHON ではマニュアル通りに行かないことを察する。(こちらDAHON 編はまたの機会に) あれ、ぼくのセッティングと大分違うみたい? よく言う「素人さんが分かりもしないのにグリグリいじるからですよ!」 って声が何処からか聞こえてきそう。
インプットリンクの傾きを見て自分の間違いに気付く
インプットリンクの動きです。ケージが動いていないのは、ケージをアウターの位置にしっぱなしにするオレンジのつっかえ棒が入っているからです。
これを簡単な図にしてみました。毎度汚い絵ですいません。緑の板がインプットリンクでピンクの糸がインナーケーブルだと思って下さい。
緑の板の左側の丸がインプットリンクのヒンジです。
インプットリンクは、ヒンジを支点に回転運動をします。
ワイヤーに直角なAの付近がストローク最大になりCに近づくほどストローク量は小さくなります。Cではワイヤーが一直線となりストローク出来ません。
右Aの水平な位置がワイヤーの遊びを極力なくしたぼくのスタート位置です。
そしてBは、タケシセッティングのスタート位置でもあり、ぼくのアウターへの変速終了位置でもあります。
Cが、タケシセッティングのアウターへの変速終了位置で、どちらも45°動いたこととします。
するとストローク量はこんなにも違ってくるのです。ぼくのA〜B間の方は同じシフターのストロークで沢山の距離をケージが移動するので操作力が増えます。故にアウター側でのトリム量も増えたわけです。一方タケシセッティングのB〜Cでは、同じシフトストロークでもケージの移動量が少ないですから操作力が軽いと言えます。オーバーストロークに制限を掛けて使うより、その範囲までのストロークはあるが、それ以上は動かないよって幅で使った方が効率がよいのは確かです。
アウターへシフト後トリム分戻した位置でインジケーターのラインをきっちり合わせる。これ大事でさっき言ったスタート位置を決めるのがこのラインです。これが合っていないとシフター1ノッチで動くフロントディレーラーのケージ移動量がシマノが望むのより多くなったり少なくなったりしてしまうからなのです。
HI スクリューは、LO スクリューより締めこまない。これ基本でございます。再調整の結果は明らかで、フロント変速の操作力は大幅に軽くなり、変速スピードも速まりました。「あれ、これ楕円リングだったっけ?」てな具合に!
長々とシマノ新型フロントディレーラーに付いて書いてきましたが、ぼくには関係ないなんて思わないでくださいよ! 105にも来た新型の波、Tiagura / SORA もこうなるのは時間の問題かも。皆さんシマノさんのマニュアルに従って正確に組んで下さい。あ〜あ、また勉強させて頂きました。
最後にバーテープを巻いて完成か。
フレーム傷保護のこれもね。UNEX フレームプロテクター 350円(税別 2ヶ入り)
サスペンションエアバルブキャップは、赤だな。でも今在庫がKCNC しかないので止めておきます。尖がってんだこれが。
取り合えずシュワルベの透明なやつ。
明日は、完成お披露目編を!
シフトワイヤーの遊びを排除する事だけを一番に考えてきた。せっかく張りアジャスト機構が付いたんだからこれを後の初期伸びが出た際に使いたいではないですか。最初の状態では、取り付けの時点で調整幅の殆どを使ってしまいますからね。
案の定、張り調整スクリューは最小限しか動かさずに済みました。
良く見て下さい。今インナーギヤの状態ですが、赤矢印の張り調整スクリューが付くインプットリンクは、ほぼ真横を向いてますね。それとHI / LO アジャストスクリューですが右側のHI 側の方が多くねじ込まれています。
これがシマノディーラーマニュアルにある図です。アウターにシフトしたあとトリム分だけ戻した位置でインジケーター(E)(D)のラインが合うまで張調整スクリュー(C)を締めこみなさいと言っている。
インジケーターを見てみましょう。ブラケットのラインにインプットリンクのラインが全然届いていませんね。でもここからラインが一致するまで張り調整スクリューを締めて行ったらアウターにシフトした際に思い切りに外にチェーンが脱落するでしょう。ま、これは無視していく予定でしたので気にせず続けます。
若干のHI /LO スクリューの調整だけで普通に変速します。
ただフロント変速の操作力が重いのと変速スピードの遅さが気になりましたが、オーバルリングはこんなもんだろうと。あと、トリム操作ですがインナー側では少ししか動きませんがアウター側は動き過ぎで、アウターへのシフトからトリム分を戻しただけでケージがチェーンをインナーに引きずり下ろそうとばかりに攻めてきます。幸いトリム操作をしなくともアウターロー、アウタートップでチェーンがケージと干渉しませんでしたのでベストセッティング出ちゃった感じかな? トリム使わなくていいなら越したことないなんて言い聞かせてみましたが、どうにも納得の行く仕上がりではありません。
ふとスタッフタケシが組んだ橋輪オリジナル DAHON Helios 22 Shimano 105 に目をやると、あれフロントディレーラー新型の FD-5801 じゃん。
橋輪オリジナル DAHON Helios 22 Shimano 105
今までヘリオス22 105 は、RD-5800 と FD-5800(旧型ロングアーム)で組んでいたのですが、105でもフロントディレーラーのみ新型の FD-5801 が出たためこちらを組付けています。シートステーがすぐ真上に来る折り畳みでは、ロングアームに比べ非常に有利ですね。フロント変速性能も素晴らしいですね。流石は、シマノ toシマノの真円リング。
ゲゲゲゲ・・・・・! そうではないかも?
フロントディレーラーを良く見るとアウターリングにシフトしてあるにも関わらず張調整ボルトの角度を見て頂ければ分かるようにインプットリンクが随分上を向いていますね。箱から出したままで取り付けマニュアルに沿って調整したとタケシ。HI / LO アジャストボルトが異常に手前に抜き戻されてるところを見るとシートチューブが太いDAHON ではマニュアル通りに行かないことを察する。(こちらDAHON 編はまたの機会に) あれ、ぼくのセッティングと大分違うみたい? よく言う「素人さんが分かりもしないのにグリグリいじるからですよ!」 って声が何処からか聞こえてきそう。
インプットリンクの傾きを見て自分の間違いに気付く
インプットリンクの動きです。ケージが動いていないのは、ケージをアウターの位置にしっぱなしにするオレンジのつっかえ棒が入っているからです。
これを簡単な図にしてみました。毎度汚い絵ですいません。緑の板がインプットリンクでピンクの糸がインナーケーブルだと思って下さい。
緑の板の左側の丸がインプットリンクのヒンジです。
インプットリンクは、ヒンジを支点に回転運動をします。
ワイヤーに直角なAの付近がストローク最大になりCに近づくほどストローク量は小さくなります。Cではワイヤーが一直線となりストローク出来ません。
右Aの水平な位置がワイヤーの遊びを極力なくしたぼくのスタート位置です。
そしてBは、タケシセッティングのスタート位置でもあり、ぼくのアウターへの変速終了位置でもあります。
Cが、タケシセッティングのアウターへの変速終了位置で、どちらも45°動いたこととします。
するとストローク量はこんなにも違ってくるのです。ぼくのA〜B間の方は同じシフターのストロークで沢山の距離をケージが移動するので操作力が増えます。故にアウター側でのトリム量も増えたわけです。一方タケシセッティングのB〜Cでは、同じシフトストロークでもケージの移動量が少ないですから操作力が軽いと言えます。オーバーストロークに制限を掛けて使うより、その範囲までのストロークはあるが、それ以上は動かないよって幅で使った方が効率がよいのは確かです。
アウターへシフト後トリム分戻した位置でインジケーターのラインをきっちり合わせる。これ大事でさっき言ったスタート位置を決めるのがこのラインです。これが合っていないとシフター1ノッチで動くフロントディレーラーのケージ移動量がシマノが望むのより多くなったり少なくなったりしてしまうからなのです。
HI スクリューは、LO スクリューより締めこまない。これ基本でございます。再調整の結果は明らかで、フロント変速の操作力は大幅に軽くなり、変速スピードも速まりました。「あれ、これ楕円リングだったっけ?」てな具合に!
長々とシマノ新型フロントディレーラーに付いて書いてきましたが、ぼくには関係ないなんて思わないでくださいよ! 105にも来た新型の波、Tiagura / SORA もこうなるのは時間の問題かも。皆さんシマノさんのマニュアルに従って正確に組んで下さい。あ〜あ、また勉強させて頂きました。
最後にバーテープを巻いて完成か。
フレーム傷保護のこれもね。UNEX フレームプロテクター 350円(税別 2ヶ入り)
サスペンションエアバルブキャップは、赤だな。でも今在庫がKCNC しかないので止めておきます。尖がってんだこれが。
取り合えずシュワルベの透明なやつ。
明日は、完成お披露目編を!