奥が深かった新型フロントディレーラー 3

良からん方向に突っ走り始めた ULTEGRA FD-R8000 フロントディレーラーの調整だが、今夜のお話は正解なので覚えておいて欲しい。いらんところまで分解して初めて分かることであります。

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遊びをなくしたことからインプットリンクがパタパタしなくなりワイヤー取付ボルトが締めやすくなった。気をよくしたもんだから更にこんなことを思いついた。ワイヤーを手前に引くのではなく張調整ボルトの下を通してから上に引っ張れば、取付ボルトにより絡み付くし、更にワイヤーも張れるグッドアイデア!

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これが通常の引き方。



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良かれと思ったアイデアだったが、これはダメな引き方である。張調整が半分しか効かない事態となったのだ。



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ケーブル張調整ボルトを締めこんで行くとアジャストバレルが回転しワイヤーが張る仕組み。



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ワイヤー取付ボルトで挟み込む溝の範囲に注目して欲しい。これは手前に向かって末広がりの溝ではなくて、通常のディレーラーにある1本の溝にするべきだと思いますがシマノさん!



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AからBの範囲が選択可能だ。ぼくがやったのがBのライン。このBのラインから張調整ボルトでアジャストバレルを回して行くとどうなるか?


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ワイヤーがインプットリンクのボディーに干渉してしまうんです。これが半分までしか調整できなかった理由です。黄色のAのラインは余裕で右下に抜けてますね。


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もう一つこれ、ワイヤー取付ボルトを締めるときの注意。張調整ボルトは緩んでいますがアジャストバレルが出てきていますよね。


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この状態からワイヤー取付ボルトを締めると右ネジですからアジャストバレルは、自然に回されて閉じますが、



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同じくワイヤーも奥へと送られて緩んでしまいますよ。



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アジャストバレルを完全に閉じてから、



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この方向にワイヤーを引っ張りつつ締めこむのが正解。

さて独自で突っ走っているフロントディレーラーの調整でフロント変速は、ちゃんと動くのか?

明日につづく、