Dynavector DV-1

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Dynavector DV-1 フレームセット 499.500円(税込)
【期間台数 限定価格】

フレームにスポークテンションを掛けシャシー剛性を上げるという未知なるコンセプトが始まったのが2007年。そして2017年、まる10年間の歳月をかけモールトン輸入元ダイナベクター富成次郎氏が開発し世に送り出されるのが MADE IN JAPAN の Dynavector DV-1 である。

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スポークホイールの構造から考案されたスポークテンションフレーム。フレームをリムに見立て、センターに置いたハブから6本のスポークが張られ、これにより+150%のフレーム剛性が上がる。


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ステンレススポークは、#12(線径2.6mm )で、最近の電動アシスト自転車(YAMAHA PAS の小径車)に使われるのと同じ太いサイズのスポークです。出荷時に十分なテンションを掛けているので後の調整は必要ないようです。


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ヘッドチューブ上下は、曲げによる折り返し。


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シートチューブ側はループタイでストレートプル。



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フレームには、スポークにより高いテンションが掛っていますので、塗装もセラコートという耐久性の高い特殊なコーティングを施しています。


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細パイプと板を組み合わせたフレームブレイス。



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ホイールサイズは、17インチ(369)。そしてもう一つ特記したいのがアンチノーズダイブ機構を加味したフロントサスペンション。



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モールトンでは、完全にコラム内に隠れていたスプリングを露出させ、しかも引バネで使っている点です。クラシカルなアウタースプリングは、戦前のモーターサイクル好き(好きではなくて、これで食っていた時代も)の次郎さんらしいデザインですね。



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モールトンと同じリーディングリンク方式を採用していますが、メイン / サブフォークの作動部には4ヶの精密ベアリングが仕込まれ、リンクのガタ及び回転抵抗は、ゼロです。よって路面の凹凸吸収性は、NEW パイロンシリーズのフレクシターサスペンションに近い味付けとなっています。


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これがアンチノーズダイブを生む機構。驚くことにフロントフォークを形成する部品点数は、80点にも及ぶ。



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斬新なフレームデザインながらクラシカルな雰囲気も残したかったのかクイルステムを採用。(フレームセットにステム / ヘッドセットは含まれません)


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シートチューブは、クランプタイプ(付属)を採用。



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リヤサスペンションに関しては、基本モールトンのラバーコーン方式でありますが、要となるピポット部の改良でリニアなストロークを実現しています。


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この車体には、モールトン製のラバーコーンが付いていますが、日本製のより追従性の良いものを製作して搭載します。ラバーコーンを押すリヤアーム側の円盤も樹脂からの削り出しで新たに製作したものです。(重量は、アルミ製の半分ほど)


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モールトンにあるようなマッドガード装着用 X 補強部の取付ナットはない。(後に専用マットガードを製作予定)



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モールトンの弱点であるピポット部には、ブラスのプレーンベアリングではなく、スラスト方向の軸受けも兼ね添えたピロボールが2ヶ内臓されます。スフェリカルと呼ばれる特殊なベアリング(インチサイズ)は、2ヶ所の軸受けを貫くピポットボルトの平行度を自動的に調整する優れものでリヤアームのスムースな動きに貢献しています。60年代のモーターサイクル、トライアンフのクランクシャフトに使われたスフェリカルローラーベアリングからヒントを得たのかも。


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フレームマテリアルは、クロモリより強度の高い SNCM(ニッケル・クローム・モリブデン)ながら前後のエンドには、モールトンと同じくホイール脱着でキズの付きづらいステンレスエンドを使用。


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フロントディレーラーブラケットにも拘りが見て取れます。ロストワックス製法では、ダイキャスト金型に比べ安価に製作可能ですが、それでも型代には、30万円掛ったそうです。ロストワックス製法では、普通の鋳造に比べ複雑で寸法精度の高い製品が作れますが、完璧な図面作成が必要となり素人の発注では不可能です。


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フロントディレーラーブラケットのシートチューブ取付部(ボトルケージ取付のような)もプロトタイプより大径化し、電動フロントディレーラー使用時の大トルクにも対応しています。


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ぼくは結構気に入っているヘッドバッチ。こちらはデザインが変更されるそうです。「メイドインジャパン」っぽくっていいのにね。(本ちゃんヘッドバッチは、リベット止めとなります)



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Dynavector DV-1 撮影の為に急遽取り寄せた ANDOZA B2 17インチホイール。明日は、このハイポリシュリムの輝きが際立つお日様のもとで撮影しましょうかね! 
次郎さん、解説間違っていましたらご指摘下さいね。
ぼくの DV-1 研究はこれからですから。

明日につづく、


※2018 FUJI TRAC ARCV / BALLAD Ω マットブラックが入荷しました。
(バラッドΩマットブラックの問い合わせを頂いていた方からのメールが消えてしまいました。こちらのブログをご覧頂いていればご連絡下さるようお願い申し上げます)