モールトン TSR-9 FX 整備完了!

22回にも及んだ ”お城で作っていないモールトンはダメなのか?”  シリーズも結果を出す時期が来た。第一回の ”アレックス・モールトン始めました” の章で、「おー!モールトンですね! あっ、これお城で作ってないやつですね」 って言われちゃう事に対して、今ははっきり答える事が出来る。「はい、パシュレー製ですよ!」と。

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最後の最後で気が付いた。フロントサススプリングに少しプリロードを掛けようとスパナで回したその時、300°位から反発が起き手で押さえていないとスパナが戻ってしまう。更に回していくとブルンと力が抜けまた300°付近で反発が出てくる。スプリング末端の処理が悪く引っかかるのだ。黒いグリスにまみれたスプリングには異常がないと判断して見ていなかった。やはり新車時に分解洗浄しスプリング末端をグラインダーで仕上げてあげないといけないようだ。


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リヤサスペンションは完全に生まれ変わった。フロントがソフトなリーディングリンクに対して固いイメージのリヤサスは、突起物を乗り越えた時、フロントがソフトに吸収し、次にリヤタイヤが通過する際、ゴツンと突き上げられる印象が強かった。故にサスの前後バランスが悪く、リヤが固すぎると感じていた。これがきっちりとした整備をした後は、リヤもソフトになり違和感を全く感じなくなった。ピポットの調整でこれだけ良い動きに変わることを実感した。


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サドルを押しただけでもラバーコーンの潰れ方が違うのがわかる。



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草花に囲まれたモールトンを見ていると上品な気分に浸れた。しかしその上品な乗り心地は、確かな整備の本でしか生まれないのは確かだ。ぼくは今、このブリティシュバイクの所有感に満ちている。


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ぼくの完全ノーマル整備済 Moulton TSR-9 FX 試乗できます
※試乗には身分証明書の提示を頂いております