TSR リヤサスペンションは、クライマックス

例の「フレームを押さえてリヤアームをこっちに。スラストのクリアランスを全部こっち側に取る」って方法で左側だけに厚さの異なるシムリングを入れ替えて塩梅をみる。シックネスゲージで測定した値は、0.80mm がペケで0.70 と 0.75mm が合格。果たして理想の動きが再現できるのか。

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先ずは、0.80mm を入れてみた。ピポットボルトを締めこむとリヤアームが動かない。次に、0.75mm でセット。リニアに動くようにはなったが、やはり手を放すとその場でストップ。



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続いて0.70mm でテストすると手で軽く触れていればその場に居座るが、放した分だけ「ストン」ではなく「スーッ」と下がってくる感じ。これベストなんじゃね!


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左右0.30+0.05で0.70mm の組み合わせ。



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0.05mm は紙のように薄い。



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薄いシムを外側にすると装着が難しくなるので(シムの内径がスピンドルに掛り難くなる)0.05mm を内側にする。装着方法はグリス貼り付け式。ブッシュとスピンドルにはグリスを塗布せずリヤアームフランジ装着時のシムずれ防止だけにグリスを使う。


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パシュレー製には、親切にグリスニップルが付いているので後から十二分にグリスが充填できるのだ。毎回シムを挟んで組付けるのは面倒かと思えるが、定期的なグリスアップをしていればブッシュ交換の時期が来るまでオーバーホールは皆無となる。反対に”お城製”では定期的なピポット分解給油が必要となってくるだろう。


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ピポットボルトは、AM-GT のようなセルフロックナットではないので緩み止めのためにロックタイトを使う。ボルトにではなく雌ねじ側に(青く見える)塗布した。


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ピポットナットはガッツリ締めでOK!完璧なリヤサスペンションに仕上がった。



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ロックタイトまみれで顔を出すピポットボルト先端。これがグリスをしこたま充填した後に突っ込むとボルト先端がグリスを押し出しロックタイトの効果が全く無くなるのだ。


これでピポットブッシュの行は、完了となるが何時か試してみたい事がもう一つある。それはスピンドル内径とボルトの太さの僅かな相違だ。こんな物がある。

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ストリッパボルト(胴部研磨タイプ)

こいつも良い仕事をしそうだ!