FLIG サスペンションユニットの分解

さて、サスペンションユニットがスムースに動くのは走行距離による馴染みの問題なのか、オイル漏れを起こしたオイルシールに摺動抵抗が無くなったからなのか。それともやはり SEV 効果なのか。これより検証に入る。かなりの枚数に及ぶ写真の量だが、今後ぼくがサスペンションユニットの分解が出来るよう講習会も兼ねていますので、My サービスマニュアルのつもりで撮影しました。ですので興味の無い方は、パーっと飛ばして頂いて結構毛だらけ猫灰だらけ、くりちゃんバスって感じです。どうもこの人絡むと言葉が変になる。

IMG_0707
それではお願いします。初めにインナー中央部にある

IMG_0708
サークリップを外します。

IMG_0709
これがキモリお手製のSST(スペシャルツール)。これもう1セット製作して頂けることになっています。

IMG_0710
こちらでインナーチューブをロック。

IMG_0711
もう一つは、トップキャップを掴めるようになってます。おっと、エアー抜くの忘れてたの図。

IMG_0712
これでトップキャップが緩みました。

IMG_0713
インナー上からオイルを臨む。

IMG_0714
分解する前に油面を測ってみると140mm。後に出てくるフリーピストンの長さを考慮しても見た目ほどオイルは減っていない模様。

IMG_0715
中にあるフリーピストンからイモネジを外す。

IMG_0716
これもSSTで先端でオイルまみれになっているのがイモネジ。

IMG_0717
更に太いネジの付いたSSTでフリーピストンを引き出す。

IMG_0718
逆さにしてストロークさせてオイルを排出。

IMG_0719
注)このときサークリップが嵌っていた溝をダストシールまでストロークしないように。

IMG_0720
オイルはドロドロに汚れていました。

IMG_0721
アウターチューブからボトム部分を外します。

IMG_0722
この時も溝がシールまで行かないように。

IMG_0723
そしてインナーをSSTでくわえ、

IMG_0724
また別のSSTを使いインナーのボトムにねじ込んであるピストンを緩めます。

IMG_0725
出てきたのがダンパーユニット。ピストンがスライドしてラビリンスの穴を塞いで行くとオイルの流量が変わる。

IMG_0726
これでインナーが抜けます。

IMG_0722
次にアウター上部のダストシール組み付け部を外します。

IMG_0727
こちらもSST。

IMG_0728
ダストシール部が外れました。

IMG_0729
その奥にあるのがオイルシール。

IMG_0730
先ほどのSSTを使い万力に固定。

IMG_0731
アウターを手で回せば緩みます。

IMG_0732
黒いのがオイルシール。

IMG_0733
オイルシールはカラーと共に出て来ます。

IMG_0734
その下にもう一つOリング。

IMG_0735
茶色に見える部分がインナーを支持するスライドブッシュ。砲金製かと思いきや樹脂製だという。

IMG_0736
内部を洗浄。SEVが作用したとすればこのスライドブッシュかな?

IMG_0737
こちらが新型オイルシールキット。ドイツ製で早いピストンスピードに対応するらしい。

IMG_0738
ブルーのリングがオイルシールで黒のOリングはエキスパンダの役目。これに合わせてアルミ製のカラーも新たに製作。

IMG_0739
これがセットした図。

IMG_0740
反対側(組み付け状態で下側)から見た図。オイルシールの向きに注意!

IMG_0741
先ずはOリングを入れて、

IMG_0742
オイルシールセットを入れます。

IMG_0743
リングナットを掛けて、

IMG_0744
最初に入れたOリングが潰れるくらいに手締めします。

IMG_0745
この締め付けが弱いとオイル漏れの原因に。

IMG_0746
ダストシール部をセット。

IMG_0747
こんどはインナー中心から外しておいたサークリップを先に嵌めてしまします。

IMG_0748
理由は、インナーボトム側(写真だと上側)先端がテーパーになっていますので、こちら側から入れる方がサークリップの合口でインナーに施してあるカシマコートを痛め憎いから。

IMG_0749
そしてアウターに挿入。

IMG_0750
次に洗浄したダンパーユニットを組み付けます。

IMG_0751
ピストンの緩み止めにロックタイト222。

IMG_0752
くだんのSSTを使い組み付け後、最低1時間、出来れば一晩硬化を待ちます。

IMG_0755
料理番組のようにサスペンションオイルを注入する絵になってますが、木森さんのエロい話を1時間聞いた後ですから。

047
サスペンションオイルは♯10 です。

IMG_0756
オイル注入後、ゆっくりと数回ストロークさせ、ピストン下部にオイルを満たします。気泡が出なくなったらOK。

048
オイルレベルはインナーを引き上げた状態で上面から160mm(+-5mm)。残念ながら細いスケールなので150mm までしか目盛がない。

IMG_0757
多すぎた場合は逆さにせず注射器で抜き取る。

036
油面が決まったらフリーピストンを挿入しますが、この時に使うSSTがミソでネジ部中央と棒側面に開いたトンネルからエアーを抜きながら組み込めますのでサス内のエアーを完全に追い出せます。

050
フリーピストンの上部にオイルが浸る程度まで押し込みます。その後フリーピストンの穴を塞ぐイモネジをセット。

IMG_0756
ストロークしてみてフリーピストンが動きに同調していればエアーの噛みこみが無いことを確認出来ます。

IMG_0758
最後にトップキャップを取り付けて、

IMG_0759
エアーを入れれば完成。

IMG_0760
これでキモリのバッチグー! あー長かった。でも記憶の新しい内に書いておかないと最近体で覚えたことも忘れますからね。木森さん、解説これで合ってますか?ご指摘ありましたらメッセージ下さい。

IMG_0761
それでは車体に組み付けます。

新品オイルシール組み込みで絶対に摺動抵抗は多くなってるはず。ぼくの予想では最初の渋さに戻ると予測。果して、動きはどうだ?

明日につづく、


IMG_0764
アウターチューブにはSEV を貼ったままだ。

IMG_0765
あれ?扉の向こうから誰かが、




IMG_0766
木森さんとこって、こんなベッピンな事務員さん居たっけ?
 「あの〜」



「は〜〜い!」




IMG_0767

何だ!木森さん ポスターだったのね