こんにちは、Yuboです!

先日の記事では、GARMIN Varia Rearview Radar(VRR) のファースト・インプレッションをアップさせて頂きましたが、今回はその続編です。

VRR の魅力は、やはり静止画ではなかなか伝えにくいので、今回は動画を準備しました。その際、後方の様子が同時に認識できるように、SONYのアクションカムをシートに取り付けて、その様子をオプション製品のリモートコントロール・ビューワーで確認するという使い方をご紹介させて頂きます。

VRR を取り付けて、対応するサイコンとペアリングさせれば、後方に動く乗り物を検知した際に、アラームで警告してくれるとともに、接近距離をビジュアルに表示してくれます。今回そうした用途としては、アラームで警告を受けた際に、ビューワーのモニター画面で車両を確認する、というものです。

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取り付けは、シート下に取り付けるアタッチメントを利用して行いました。ここから WiFi 経由でフロントのリモートコントロール・ビューワーへリアルタイムに動画を飛ばします。仕様上、二つのデバイス(モニターとカメラ)の通信は無線のみで可能で、有線ではできません。



タイミングが合わなくて、手持ちのスマホで録画開始してから、しばらく車がきませんでした(笑) だいたい28秒ぐらいに最初の車がくるので、すぐ見てみたいかたは25秒ぐらいまでスキップしてください。また、当日は風が強かったせいか、後方車両を認識するアラーム音が小さくて良く聞こえないかも知れませんので、その場合には少し音量ボリュームをUPしてみてください。

ビューワーの画面が小さいのでわかりにくいかも知れませんが、後方から乗り物が近づいてきた際に、ある程度近づいてきた段階で、きちんと確認できていることがわかります。今回は停止した状態で撮影を行いましたので、車両の接近が急に感じられるかも知れませんが、むろんロードバイクで走行中の場合には接近スピードはずっと緩やかになります。

車両を検知すると、画面右側に「○」アイコンで接近してくる様子が確認できるのですが、複数台検知するとその都度「○」が増えていく様子が確認できると思います。

また、検知した際には画面の両側がオレンジ色表示されますが、すべての車両が通り過ぎると緑色に切り替わります。マニュアルによると、急接近された場合、くなることもあるようです。上記のムービーの警告色が赤なのかオレンジなのか、私自身はよく確認することができませんでしたが、仮に急接近の認識が、相対的な速度の差異の大きさに依存するものであるならば、停止中の方が赤く表示される可能性が高いと思われます。

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仕様上、基本的には車を検知する度に、その都度アラーム音が鳴るので、後方から迫ってくる車両の数を音だけでカウントすることができます。体感的には、自分が走行中である限り、このような検知は正しく動作します。

ただし、今回のようにロードバイクが停止中であって、矢継ぎ早に後方から車両が迫ってくる場合、連続した車両が迫ってきても、その都度アラーム音で知らせてはくれませんでした(右側のアイコンでは、複数のアイコンが迫ってきています)。

また、車両が通り過ぎて緑色になった場合には、後方で検知可能な140メートル、視野角40度の範囲がオールグリーン、つまりしばらく車両が迫ってこないことを意味します。

一度検知した車両は、カーブで見えなくなったり、赤信号で停止したりすると、見失うことがあります。とりわけ、交差点で赤信号から緑に切り替わった際に走り出しても、ほぼ同時に走り出した車両は再検知しないことがあります。つまり、車両をロックオンするというイメージとはちょっと違って、後方から迫ってくるものは、直近までモニタリングされますが、追い越されるまで常時トラッキングされているわけではないことには留意すべきだと思います。

その意味で、ある程度近くまで迫った車両は、今回のような形で実際にモニターを使って視認することで、後方の安全確認を補完することができると思われます。ポイントは、できる限り後方を振り返らないようにしつつも、後方確認を行う手段を複数併せ持つことです。これによりストレスの少ない形で、一般道を走行することができるようになります。

VRR について他に気がついた点としては、以下のようなことが挙げられます。

〔1〕サイコンで走行記録中はVRR の電源を落さない方がいい?

何度か試してみたのですが、走行記録中に VRR の電源を落とすとセンサーの再検索は行ってくれないようです。逆に、VRR の電源を落とさなければ、自転車から離れる際にサイコンを取り外して持ち歩いたとしても、再びロードバイクにサイコンを持った状態で近づいた際に、後方車両を検知してくれるようになります。

ただ私の経験では、休憩する際に、ジャージの背中のポケットにサイコンを突っ込んだ状態でコンビニ内を歩き回っていたところ、道路脇に止めた VRR からのアラートが何度も鳴ってしまいました。電池の持ちが気になる方は、やはり VRR 本体の電源を落として、サイコン上もセンサーをいったん無効にするといいでしょう。

〔2〕ロングライドに利用する際にはモバイルバッテリーは必須

カタログ上もバッテリーの持続時間は5時間ですが、やはりロングライド用途には短すぎます。別の方法としては、2台、3台持ち歩くことも考えられなくはないですが、決して小さなセンサーではありませんし、私にとっては単価が高すぎます(汗)

〔3〕街中ではやかましい


後方から車両がたくさん近づいてくる状態が当たり前の街中では、その都度アラートが鳴ってしまい、正直うんざりすることもあるでしょう。停止中でも後方車両は検知しますから、もしファームウェアのアップデートでサイコンのサスペンド状態と連動できるようになったら、使い勝手とバッテリー持続時間が向上するかも知れません。

〔4〕専用のアタッチメントがほしい

センサーの中では、ごっつい部類に属するので、正直もっと小さくなってくれると嬉しいのですが、アタッチメントが単なるゴムなので、おそらく悪路では外れてしまうのではないかと思っています。取り付け口はGARMINのサイコンと共通した形状なので、時間があれば、自分のシートポストの形状にあったアタッチメントを自作してみたいと思っています。

〔5〕後方検知をどう後方車両に伝えるかが課題


仕様上、検知された後方車両が近づくと、点滅速度が速まるようになっていますが、私自身は確認したことがありません。しかしながら、一部の車両は私を追い越さずに、ピッタリくっついてくるので、もしかするとそうした車両はこのようなVRRのインタラクティブ性に気づいているのかも知れません。もっとVRRが一般に普及すれば、後方車両とも、もっとコミュニケーションしやすくなるかも知れませんが、私自身は他のロードバイクが取り付けているのを今のところ確認したことがありません。

〔6〕一般の自転車にもVRR

今回はレビューしておりませんが、VRRのセットモデルはそれだけで機能が完結するので、日常サイコンを使っていない一般の自転車にも容易に取り付けて利用することができます。前後に子供を乗せたお父さん、お母さんにとって、一般道で後方確認するのはやはりストレスに感じられるはずです。電動アシスト機能付き自転車にはそもそもでっかいバッテリーがついているわけですから、これを外部に公開すれば、色々な用途に利用できますね。

少し検索してみただけですが、すでにそのような電動アシスト機能付き自転車は世の中に存在しているようです。

GPS追跡機能・盗難防止機能搭載!USB接続可能な軽量型電動アシスト自転車「Vela」

クラウドファンディングには、自転車関連でも色々と面白いものが生まれてきていますね。