”MASI 俊樹”流学60日目(俊樹、生きていたか"その3”)

荷物を引っ張り出し、体制が整うと、さっそくお昼に買った焼きヌードルを食べることにした。

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袋を読んでみると、どうやらカップ焼きそば風にも食えるし、インスタントラーメン風にソースをスープにもできるらしい。


う〜む。


商品名はYakinoodlesだし、スープにしたらまずそうな雰囲気しかしないから正統派に焼きそば仕様でいただこう。



まずは鍋に水を張り、お湯を沸かす。


ちょっと斜面になっててバランスが悪いな・・・


お湯が沸いたので、袋を開けて麺を投入。


おっと、こぼれそうだ。うまくバランスを調整して手を離す。



と、その瞬間!!



バッシャーン!

と見事に鍋がひっくり返った!


ちくしょう!またお湯つくんなきゃなんねぇじゃねぇか!


幸い麺はまだ硬くてくっついていたので無事だった。


再びお湯を沸かして、麺を投入。


今度はバランスが取れた。手を離しても大丈夫だ。



ホッと一息ついてボーっとしていると、心地のいい風が吹いた。


今日はよく走って疲れたからこんな場所だけどゆっくり眠れそうだ。


なんて、ビールをすすりながら遠くを見つめていた。


すると、

バッシャーン!


ちくしょおおおおおお!!またかよ!!


再び鍋が倒れ、いい具合に茹で上がった麺が地面に散乱した!


オーマイゴッド!

神様ヘルプ!


しかし、今は祈ってる場合じゃない。一刻も早く麺を救出しなければ。


3秒ルールだ。

やばい、残り2秒・・・


なんとか8割の麺を救出に成功!


鍋に水を入れて軽くすすいでなんとか食える状態になった。

60-6

なんだかものすごくむなしい気持ちがこみ上げてきたが、負けずにソースをかけて食べてみると、日本のものと比べてシナモン臭の強い不思議な味だったがまあまあ食えるな・・・と食っていると、


一台の車が近くに止まった。


やたらでかい声で話していて、数人が車から降りた。


まずいな、こりゃまずいな絡まれたらめんどくせぇな。


笑い声があたりに鳴り響いている。


茂みにそっと身を隠し様子をうかがっていると、


じょろろろろ



と聞こえてきた。



しかもやたらと長い。


こいつら酔っ払いか!!


ああ、めんどくせぇな、早くいかねぇかなと思っていると、最後の一人は恥ずかしがり屋さんなのか茂みに入ってきて用を足し始めた。


こちらに背を向け、事を終え、車に戻ろうとすると、オレに気づいた。


げっ・・・・


と思うと、引っ込んでいき、ホッとしたと思ったら、顔を真っ赤にしてビールの缶を持ったやつが、


What's Up!!!」


と陽気に一言。


うぜぇぇぇぇぇぇぇあああああ!!!


そいつは、満足したのか、大笑いしながら車に戻り、やがて車がいなくなった。



なんにもなくてよかった・・・・。


と安心したら、飯はこぼすわ、わけわかんねぇやつが来たわで急に怒りが込み上げてきた。




残りの焼きヌードルを食って、さっさと寝ようとテントに入ると、こぼしたお湯が浸水している。


くそったれぇぇぇ!



ついてない1日だった。


(60日目)