途中食料を買い足しにちいさなスーパーに入ると、味の素が発売した焼きヌードルというインスタント焼きそばを発見。これはぜひ食ってみよう!と購入。
お昼ご飯にトルティーヤでくるんだサンドウィッチのようなものを買って店を出た。
お昼過ぎ、いい加減腹が減ってきたなと、公園に立ち寄り、ベンチに腰掛けて先ほどのトルティーヤを食べることに。
バッグから取り出して、
袋を開けて一口。
むむ。
あんまうまくない。なぜだ?
見た目すげぇうまそうなのに・・・
しかし、パッケージをよく見ると、
なんですと!?
そんなもんあるわけないでしょうが!
どうする?どうする?昼飯はこれしかないぞ!
しかたがない・・・このまま食おう。
一口食べるごとに、くにゃっとした食感と、冷たい具に顔をしかめる。
くにゃ、もぐもぐ、ごっくん。
腹壊したらどうしよう・・・。
もぐもぐ。
結局2袋、合計4本を完食。
腹に一抹の不安を抱え走り出した。
チェンストホバから南下していき、クラクフに近づいてくると、それまで平坦だった道が、スコットランドを彷彿とさせるアップダウンの連続に変わった。
あかん・・・ペダルが・・・重すぎる・・・
全身から吹き出す汗を地面にしたたらせ、顔は苦痛にゆがんでいる。
時折通り過ぎていく車がうらめしい。
必死に登っていると、一台の車が坂の頂上から降りてきた。
家族でにぎやかに談笑しながら走っているのが見える。
ちくしょう、こっちはマジできちぃってのに、よぉ。
そして、すれ違う瞬間。
車の中の一人がこちらに気づいて、家族全員がまるでコメディドラマのように口をポカーンと大きく開き、目を丸くしてこっちを見ていた!
それを見た瞬間、彼らがあまりにも驚いているので、爆笑してしまい、足が止まって危うく倒れかけた。
笑ったおかげか、少し気が楽になり、さらに先に進むが、いい加減しんどくなってきたのでそろそろ野宿することにした。
しかし、坂の途中だし、畑はあるけどいまいち身を隠せそうにない。
でも、そろそろ休みたい・・・。
意を決して、ぎりぎり見えなさそうな茂みに自転車ごと突っ込み、草むらの中へ。
よし、これならなんとか夜を越せる。地面は斜めってるし、ぼこぼこしてるけどまぁ、寝れればいいや。
そんな、軽い気持ちでそこにテントを張った。
しかし、それは、それから起きる悲劇の幕開けだったのだ。
明日につづく、