”MASI 俊樹”流学60日目(俊樹、生きていたか"その2”)

途中食料を買い足しにちいさなスーパーに入ると、味の素が発売した焼きヌードルというインスタント焼きそばを発見。これはぜひ食ってみよう!と購入。


お昼ご飯にトルティーヤでくるんだサンドウィッチのようなものを買って店を出た。



お昼過ぎ、いい加減腹が減ってきたなと、公園に立ち寄り、ベンチに腰掛けて先ほどのトルティーヤを食べることに。


バッグから取り出して、

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袋を開けて一口。

むむ。

あんまうまくない。なぜだ?

見た目すげぇうまそうなのに・・・



しかし、パッケージをよく見ると、

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オーブンかレンジであたためてね☆マークが!


なんですと!?


そんなもんあるわけないでしょうが!


どうする?どうする?昼飯はこれしかないぞ!


しかたがない・・・このまま食おう。


一口食べるごとに、くにゃっとした食感と、冷たい具に顔をしかめる。


くにゃ、もぐもぐ、ごっくん。


腹壊したらどうしよう・・・。


もぐもぐ。



結局2袋、合計4本を完食。


腹に一抹の不安を抱え走り出した。


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チェンストホバから南下していき、クラクフに近づいてくると、それまで平坦だった道が、スコットランドを彷彿とさせるアップダウンの連続に変わった。



あかん・・・ペダルが・・・重すぎる・・・


全身から吹き出す汗を地面にしたたらせ、顔は苦痛にゆがんでいる。


時折通り過ぎていく車がうらめしい。




必死に登っていると、一台の車が坂の頂上から降りてきた。


家族でにぎやかに談笑しながら走っているのが見える。


ちくしょう、こっちはマジできちぃってのに、よぉ。


そして、すれ違う瞬間。


車の中の一人がこちらに気づいて、家族全員がまるでコメディドラマのように口をポカーンと大きく開き、目を丸くしてこっちを見ていた!


それを見た瞬間、彼らがあまりにも驚いているので、爆笑してしまい、足が止まって危うく倒れかけた。



笑ったおかげか、少し気が楽になり、さらに先に進むが、いい加減しんどくなってきたのでそろそろ野宿することにした。


しかし、坂の途中だし、畑はあるけどいまいち身を隠せそうにない。


でも、そろそろ休みたい・・・。




意を決して、ぎりぎり見えなさそうな茂みに自転車ごと突っ込み、草むらの中へ。


よし、これならなんとか夜を越せる。地面は斜めってるし、ぼこぼこしてるけどまぁ、寝れればいいや。



そんな、軽い気持ちでそこにテントを張った。


しかし、それは、それから起きる悲劇の幕開けだったのだ。



               明日につづく、