”MASI 俊樹”流学56日目(ポーランドの姉妹んち(の畑)で目覚めた俊樹は
その優しい一声のおかげかゆっくりと眠れ、テントを片付け始めたころにカロリーナが迎えに来た。
まあいいやと開き直り、お父さんと地図を眺めている。
手にはケータイを持っていて、こう訊いてきた。
「ここから少し行ったところにWroclaw(ブロツワフ)という街があって、私はそこの大学に通っているんだけれど、もしよかったら行ってみない?友達と暮らしてるアパートに泊めてあげるわ。」
非常にうれしいお誘いだったが、少し迷った。
この時すでにヨーロッパに入って40日だがまだ半分も進んでいない。ビザの残りは50日だから少しペースが遅いように思える。
「面白そうだからいくわ!」
ここまで来たからもうペース云々よりも面白い方に突っ走ろう。
カロリーナはもう一日ここに居なければならないそうで、明日の朝ブロツワフに着くという。
さて、と腰を上げると、お昼ご飯にといってタッパーに大量の玉ねぎとトマトのスライスをもらった。
そして、ひとり一人と硬い握手を交わして玄関へ。
オレも笑顔でわかった!という。また来たいなぁと思いながら。
本当にバスが来るのか怪しいバス停で何度か休憩し、少し大きな街のベンチに腰掛けて昼飯を食う。
タッパーをバッグから取り出し、塩と胡椒で味をつけてひたすら生野菜を食っていく。
生玉ねぎばっかりこんなに食えるか!(笑)
石造りの橋を渡る途中、ふと右手を見ると傾き始めた太陽を川面が反射して目に鮮烈に飛び込んできた。
古めかしい門のようなものをくぐるとさっそく全裸のお兄さんがお出迎え。
それはさておきカロリーナの友達と合流すべく電話をかけてみることにした。
広場には噴水があり、レストランは路上にテーブルを並べ、黒服に身を包んだ楽器隊が陽気な曲を客に聴かせていた。
まだ来る気配がないのでそそくさと制汗剤を撒き、ミンティアを二粒口に放り込んだ。
これで準備万端だぜ・・・
初対面だがすごくニコニコしていて緊張の色は全くなかった。
「Hi!やっと会えたわね!私カミラよ!」
だがしかし舞い上がる気持ちを抑え、頭の中で(カミラ、カミラ、カミラ・・・)と繰り返した。
自己紹介もそこそこに歩き出す。
自転車を二階に運び込まねばならず、男とオレとカミラで必死こいて階段を上った。
この時なぜか誰も荷物を下ろすという頭がなかった。
いや、それはむしろ一度にたくさんの処理をしようとしたためにパソコンがフリーズする現象に似ているかもしれない。
いくつもの妄想、そして行動の選択肢が生まれ、それに伴うリスクなどを計算する。
名前はすっかり忘れてしまったのでA男とB子とするが、2人はカップルでB子は日本語能力検定を受けるほど日本好きらしい。
と言ってきたので、吉幾三の歌でも歌っていっちょ笑いを取るか!!
何を話したかよく覚えていない・・・
夢見心地で時間はすぐに過ぎ去っていき、23時ごろ、店を出る。
また会おうと言って解散。
カミラとオレは酔い覚ましついでに散歩してから帰ることに。
隣には女の子、最高のシチュエーション!
「好きな時間に朝ごはんを食べにいらっしゃい」
その優しい一声のおかげかゆっくりと眠れ、
手には途中畑で収穫してきた野菜がある。
彼女は手にしたニンジンをかじりながら
「遅いから先に進んじゃったかと思ったわ。」
と言って笑っていた。
2人で並んで歩き、家へと入っていく。
道中、あんなにきれいな星空は初めて見たよ。というと少し誇らしげな顔をして笑っていた。
みんなに挨拶し、朝ごはんの前にシャワーを浴びさせてもらった。
久しぶりにきれいになり、いい気持でメシをいただく。
10時には出発しなきゃなぁと思っていたが、姉妹にフェイスブックを教えたり、世間話みたいなのをしていると予定時刻はとっくに過ぎてしまった。
まあいいやと開き直り、お父さんと地図を眺めている。
今まで通ってきた道を見せ、これからの道を見せていると、オーストリアがものすごい山だらけということに初めて気づき、お父さんは「お前こんなとこ通るの!?とんでもない山だよ?」といって目を丸くしていた。
オレは少しビビりながらも、こいつがあるから大丈夫!と太ももをパチンッとたたいた。
いったん席をはずしていたカロリーナが戻ってきた。
手にはケータイを持っていて、こう訊いてきた。
「ここから少し行ったところにWroclaw(ブロツワフ)
「その友達がすごく日本の文化が好きで、ぜひ来てって言ってるのよ」
非常にうれしいお誘いだったが、少し迷った。
この時すでにヨーロッパに入って40日だがまだ半分も進んでいな
う〜ん、う〜んとうなりながら悩んでみたが結局
「面白そうだからいくわ!」
ここまで来たからもうペース云々よりも面白い方に突っ走ろう。
カロリーナはもう一日ここに居なければならないそうで、
そのため、カミラという友達の電話番号とアパートの住所を教えてもらった。
さて、と腰を上げると、
そして、ひとり一人と硬い握手を交わして玄関へ。
出がけにお母さんが、「ここの場所を地図にちゃんと記しておくのよ!そしたらまた来られるでしょ!」といって笑っていた。
オレも笑顔でわかった!という。また来たいなぁと思いながら。
何度も振り返りながら団地を出て、再び田舎道を進んだ。
本当にバスが来るのか怪しいバス停で何度か休憩し、
タッパーをバッグから取り出し、
パンにチョコクリームをつけ、口の中を中和して頑張ってみたが、結局2/3ほど食って残してしまった。
生玉ねぎばっかりこんなに食えるか!(笑)
そこからは小さな町がいくつもあり、都市部に近づいてきたことを実感した。
ようやくブロツワフに到着。
石造りの橋を渡る途中、
古めかしい門のようなものをくぐるとさっそく全裸のお兄さんがお
近くの看板に目をやるとその下に何かある。
ちっさいおっさんだ!
街を歩いていくとまた見つけた
なんだなんだこの街は!?
こういうさりげない像がたくさんある街は初めてで妙に気持ちが高揚してきた。
それはさておきカロリーナの友達と合流すべく電話をかけてみるこ
見ず知らずの女の子に英語で電話をかけるのはとても緊張する。
ゆっくりとボタンを押し、電話を掛ける。
数回の発信音の後カミラが出た。
「トシキね!話は聞いてるわ!どこにいるの!?」
テンションが高い。
テンションが高いのは”俊樹”おまえだろ!
おかげで安心し、ツーリストインフォメーションの前で待ち合わせることにした。
おかげで安心し、
路上に地図がいくつもあり、それをたどって歩いていく。
街の中心部は色とりどりの建物がしっかりと肩を寄せ合って立っている。
広場には噴水があり、レストランは路上にテーブルを並べ、
ほどなくしてツーリストインフォメーションを見つけその前にたつ。
まだ来る気配がないのでそそくさと制汗剤を撒き、
これで準備万端だぜ・・・
5分ほどして女の子が一人近づいてきた。
初対面だがすごくニコニコしていて緊張の色は全くなかった。
「Hi!やっと会えたわね!私カミラよ!」
ひゃー、めっちゃいい!!
だがしかし舞い上がる気持ちを抑え、頭の中で(カミラ、カミラ、
調子に乗るとすぐに名前を忘れてしまうのだ。
自己紹介もそこそこに歩き出す。
歩きながらも彼女はたくさん話していて、顔には常に笑顔があふれていた。
「今日は友達も遊びに来てるから、夜はバーに行きましょう。」
よっしゃー、酒が飲めるぞ!!
2人で他愛のない話をしてアパートに到着。インターフォンを鳴らすと友達の男と女が出てきてくれた。
自転車を二階に運び込まねばならず、
「こ、こんな重たい自転車よく漕いできたわね・・・」
と息せき切って徐々に登っていく。
この時なぜか誰も荷物を下ろすという頭がなかった。
汗だくになりながらなんとか運び込み、お茶でも飲みましょうということに。
お茶を飲みながらみんなと自己紹介をし、軽く飯を食わせてもらう。
日が傾き始めたので飲みに行くことになった。
とりあえず準備をするためにチャリを押し込んだ部屋に行く。
チャリに歩み寄っていくとソファの上に何かを見つけた。
お、お、お、おぱんてぃやんけ!!!!!!
野球選手の集中力が極限まで高まり飛んできたボールが止まって見えるように、その時オレは一瞬が数時間に感じるくらい集中した。
いや、
いくつもの妄想、そして行動の選択肢が生まれ、
かつてないほど頭を使った気がする。
しかし、オレはハッと我に返る。
いかんいかんいか〜ん!ダメ!ゼッタイ!!
そして、何も見なかったかのようにバッグから財布と上着を取り出し、冷静沈着、いたって平静を装い外に出た。
4人で道を歩いていく。
名前はすっかり忘れてしまったのでA男とB子とするが、
日本に関する質問に答え、日本語には方言みたいなのあるの?ポーランドだと山間部と都市部だとまるで別の国の言葉みたいになっちゃうのよ。
と言ってきたので、吉幾三の歌でも歌っていっちょ笑いを取るか!
と思い、意を決してうたった!
が、「???車の音で何も聞こえなかったわ。」
と言われ撃沈。
恥ずかしいので二度目はありません。
そんなこんなで夜も更けてきたところでバーに到着。
落ち着いた雰囲気の店内にイケメンバーテンダーが一人。
各々飲み物を手にして乾杯。
ほどなくして2人女子が増え、テーブルは日本で飲んでる時よりも格段に華やかだ。
(普段は男ばっかり集まって日本酒を黙々とあおっている)
連日の移動のせいか、旅に出てから酒にだいぶ弱くなってしまい、ビール二杯でだいぶまわってきてしまう。
何を話したかよく覚えていない・・・
夢見心地で時間はすぐに過ぎ去っていき、23時ごろ、店を出る。
そして集合写真を撮ってもらい、
また会おうと言って解散。
カミラとオレは酔い覚ましついでに散歩してから帰ることに。
歩きながらカミラはこの街にまつわるおとぎ話のようなものをいくつか聞かせてくれた。
この街にちっさいおっさんが多い理由は、彼らはこの街の消防団員のような役割をしており、いたるところで火事がないか見張っているらしい。
街の中心にある教会の尖塔が倒れた時には、天使がそれを支えたため死傷者はなかった等々。
街頭は、古めかしい建物を淡く照らし、夜空とのコントラストを引き立てている。
人気の少ない川沿いの道をゆっくりと歩き、夜風に酔いも程よく冷めて非常にいい気分だ。
隣には女の子、最高のシチュエーション!
これでこの子に彼氏がいなかったら完璧だったのに!!(号泣)
そうして二人は部屋に帰り、酔いも手伝ってスッと眠りについた。
(56日目 〜Wroclaw 94.77km)