tern Physis ハンドルポストの安全性(その3)
さて、問題の”何がダメなのか?”は、結果から言うと原因不明、と言うか目視では判断できず。
何がどう作用したかお分かりだろうか?
DAHONのニューモデル紹介記事 EEZZ を検証する(最終回)を思い出して欲しい。テンションロッドの撓みをスタンドスプリングの伸びに置き換えた解説だ。
更に下げるとスプリングが一番伸び切って、引っ張る力も一番強い状態に。(テンションロットに言い換えれば一番撓んだ、又は縮んだ状態)
それと同時に赤線とスプリングの力の方向を示す黄色矢印が一致しています。
ここで手を放すと上がろうとするか、下がろうとするか、どっち付かずです。ここがb 地点。
Hさんのハンドルポストはこの状態でロックされていた訳ですよ
締めて行った時、「グニュー」てとこで終わってしまうこの嫌な感触がそれです。
がまぐちが良い例です
口金の玉と玉が近づき、次第に真横に並ぶ時があります。これが締まろうとしているのか、開こうとしているのか、中途半端な状態。更にこじるとパチンといってロックされる。
がまぐちは、ロックされた状態が一番圧着力が強いが、こちらの場合はそうではない。
下のグラフは以前、藤井氏に書いて貰ったものだが、レバーを締めていくと締め付けトルクが上がっていき、頂点を超えた所でレバーのストロークが止まる。だから戻らないのだ。
これは以前にクイックってなんで横に倒すだけで締め上がるんだ?でも触れています
正常なハンドルポストのレバーとアジャストボルト(テンションロッド)の関係を解りやすく解説しますと
レバーとアジャストボルト、ポストを繋ぐ支点となる三つのピンを赤線で結ぶと、先ほどのスタンドスプリングと同じことが言えます。ピンは上からA B A'。
更に締めこんでいきますと、三角形が潰れてきますね。Bのピンはこの後レバーの中に隠れて行き、見えなくなるので黄色○で示します。
ここまで来ると三角形が一直線に重なってしまいました。ここが一番トルクが高い(圧着力が強い)位置になり、先ほどから言う「どっち付かず」の状態です。黄色矢印を見るとレバーとポストにまだ倒せる隙間が見えますが、Hさんのポストはこの時点で止まって
(くっ付いて)いたのです。
ここから更に握り込むと、トルクの頂点を超えたレバーは、ある勢いを持ちパチンと音を立て、ポストに当たって止まります。右に向いていた三角形は左向きに変わり、BはAとA'を結ぶ線より左側にきていますのでポストが破損でもしない限り絶対に外れません。この時キズが付かぬよう透明で丸い保護シールがポストに貼ってあるのですが、無い車両は納車整備時に、点検していない可能性があります。(取れてしまった、も有る)
目視では判断できず。と言ったのはBのピンがレバーに隠れて見えなくなるからです。
カムも無いのに何故トルクが発生するのか
レバーを閉じて行くと、まず三つのピンに力が作用し、ガタが無くなります。ここからトルクが増大していきますが、BとA'のピンの位置関係の変化がカムの作用をします。
閉じさせないよう頑張るアジャストボルト(プッシュロッド)は短く固いために、撓みも縮みもしませんので、結果ポストを下部のステムへと押し付けます。
閉じたときの良い感触が得られないのは、三つのピンの位置関係が同じならば、上下の接触面でしょう。
きちんとした平行する面同士と、凸凹がある面同士では、あの少ないストロークの中で、トルクカーブの頂点に達する速度に違いが出ます。これも目視で判断するのは無理です。
歯医者さんの赤いフィルムのような紙を奥歯で噛まされて、「はい、カチカチカチ、ギリギリギリして下さーい」をやるのか?
アジャストボルト(テンションロッド)の調整
ロットを緩める(長くなる)とレバーを閉じる力が多く掛かるようになり、締める(短くなる)と緩くなります。両手でやらないと閉じない程では、強すぎです。先ほどのトルクカーブを超えパチンとなる感触を目指しましょう。
結果報告
Hさんの場合、初めから「どっち付かずポスト」であった可能性が高いと思います。
セーフティーピンが折れたのは、Hさんの誤操作によるものではなく、衝撃でハンドルポストが倒れた際に折れたものだと思います。
そもそもハンドルが倒れてしまった時にセーフティーピンが折れてしまうのでは安全装置の意味がありません。
何故そんな弱い材質を使うのかと聞いたことがありますが、固い材質だとポストの方が折れてしまうからだそうです。
金属同士で折れるのであれば交通事故のような相当の衝撃が掛かった時でしょう。
皆さんは、どう思われますか?
樹脂のセーフティーピンが折れて高価なハンドルポストを破損から守るのと、高速走行中、突然ハンドルポストが突然倒れるのと・・・?
彼方の愛車が安全かを確かめるには握り込んだ感触でしかありません。フレームのOCLジョイント同様に変だと思ったら技術力のある専門店に相談することを強くお勧めします。
「第二のHさん」を出さないためにも。
2014年モデル入荷情報
DAHON
以下のモデルは全色入荷済です
route
Boardwaik
Mu SLX
Visc P20
Espresso
Curve D7
DASH P8
天候不順にて写真が取れていません。画像はこちらから
↓
2014 DAHON 展示会レポート Vol. 1 【橋輪Blog】
2014 DAHON 展示会レポート Vol. 2 【橋輪Blog】
2014 DAHON 展示会レポート Vol. 3 DAHON にも451の波が、【橋輪Blog】
tern
以下のモデルは入荷済です
Link P24h
Verge Duo
天候不順にて写真が取れていません。画像はこちらから
↓
2014 tern 展示会レポート Vol. 1 【橋輪Blog】
2014 tern 展示会レポート Vol. 2 【橋輪Blog】
2014 tern 展示会レポート Vol. 3 【橋輪Blog】
2014 tern 展示会レポート Vol. 4 【橋輪Blog】
FUJI
以下のモデルは全色入荷済です
FEATHER
FEATHER CX+
PALETTE
STRATOS
STRATOS R
COMET R
天候不順にて写真が取れていません。画像はこちらから
↓
2014 FUJI 展示会レポート Vol. 1 【橋輪Blog】
2014 FUJI 展示会レポート Vol. 2 【橋輪Blog】
2014 FUJI 展示会レポート Vol. 3 【橋輪Blog】
2013年モデルの在庫はホームページよりご覧頂けます
2013 FUJI 20%offSALE 中!
PALETTE 定価57.750円⇒46.200円
ガンメタ 完売
オリーブ 17 19 21
ブラック 15 17 19 21
レッド 19 21
ブルー 完売
COMET 定価63.000円⇒50.400円
ストライプ 470
ブラック 完売
JAZZ+ 定価71.400円⇒57.000円
ブラック 17
グリーン 完売
さて、問題の”何がダメなのか?”は、結果から言うと原因不明、と言うか目視では判断できず。
何がどう作用したかお分かりだろうか?
DAHONのニューモデル紹介記事 EEZZ を検証する(最終回)を思い出して欲しい。テンションロッドの撓みをスタンドスプリングの伸びに置き換えた解説だ。
更に下げるとスプリングが一番伸び切って、引っ張る力も一番強い状態に。(テンションロットに言い換えれば一番撓んだ、又は縮んだ状態)
それと同時に赤線とスプリングの力の方向を示す黄色矢印が一致しています。
ここで手を放すと上がろうとするか、下がろうとするか、どっち付かずです。ここがb 地点。
Hさんのハンドルポストはこの状態でロックされていた訳ですよ
締めて行った時、「グニュー」てとこで終わってしまうこの嫌な感触がそれです。
がまぐちが良い例です
口金の玉と玉が近づき、次第に真横に並ぶ時があります。これが締まろうとしているのか、開こうとしているのか、中途半端な状態。更にこじるとパチンといってロックされる。
がまぐちは、ロックされた状態が一番圧着力が強いが、こちらの場合はそうではない。
下のグラフは以前、藤井氏に書いて貰ったものだが、レバーを締めていくと締め付けトルクが上がっていき、頂点を超えた所でレバーのストロークが止まる。だから戻らないのだ。
これは以前にクイックってなんで横に倒すだけで締め上がるんだ?でも触れています
正常なハンドルポストのレバーとアジャストボルト(テンションロッド)の関係を解りやすく解説しますと
レバーとアジャストボルト、ポストを繋ぐ支点となる三つのピンを赤線で結ぶと、先ほどのスタンドスプリングと同じことが言えます。ピンは上からA B A'。
更に締めこんでいきますと、三角形が潰れてきますね。Bのピンはこの後レバーの中に隠れて行き、見えなくなるので黄色○で示します。
ここまで来ると三角形が一直線に重なってしまいました。ここが一番トルクが高い(圧着力が強い)位置になり、先ほどから言う「どっち付かず」の状態です。黄色矢印を見るとレバーとポストにまだ倒せる隙間が見えますが、Hさんのポストはこの時点で止まって
(くっ付いて)いたのです。
ここから更に握り込むと、トルクの頂点を超えたレバーは、ある勢いを持ちパチンと音を立て、ポストに当たって止まります。右に向いていた三角形は左向きに変わり、BはAとA'を結ぶ線より左側にきていますのでポストが破損でもしない限り絶対に外れません。この時キズが付かぬよう透明で丸い保護シールがポストに貼ってあるのですが、無い車両は納車整備時に、点検していない可能性があります。(取れてしまった、も有る)
目視では判断できず。と言ったのはBのピンがレバーに隠れて見えなくなるからです。
カムも無いのに何故トルクが発生するのか
レバーを閉じて行くと、まず三つのピンに力が作用し、ガタが無くなります。ここからトルクが増大していきますが、BとA'のピンの位置関係の変化がカムの作用をします。
閉じさせないよう頑張るアジャストボルト(プッシュロッド)は短く固いために、撓みも縮みもしませんので、結果ポストを下部のステムへと押し付けます。
閉じたときの良い感触が得られないのは、三つのピンの位置関係が同じならば、上下の接触面でしょう。
きちんとした平行する面同士と、凸凹がある面同士では、あの少ないストロークの中で、トルクカーブの頂点に達する速度に違いが出ます。これも目視で判断するのは無理です。
歯医者さんの赤いフィルムのような紙を奥歯で噛まされて、「はい、カチカチカチ、ギリギリギリして下さーい」をやるのか?
アジャストボルト(テンションロッド)の調整
ロットを緩める(長くなる)とレバーを閉じる力が多く掛かるようになり、締める(短くなる)と緩くなります。両手でやらないと閉じない程では、強すぎです。先ほどのトルクカーブを超えパチンとなる感触を目指しましょう。
結果報告
Hさんの場合、初めから「どっち付かずポスト」であった可能性が高いと思います。
セーフティーピンが折れたのは、Hさんの誤操作によるものではなく、衝撃でハンドルポストが倒れた際に折れたものだと思います。
そもそもハンドルが倒れてしまった時にセーフティーピンが折れてしまうのでは安全装置の意味がありません。
何故そんな弱い材質を使うのかと聞いたことがありますが、固い材質だとポストの方が折れてしまうからだそうです。
金属同士で折れるのであれば交通事故のような相当の衝撃が掛かった時でしょう。
皆さんは、どう思われますか?
樹脂のセーフティーピンが折れて高価なハンドルポストを破損から守るのと、高速走行中、突然ハンドルポストが突然倒れるのと・・・?
彼方の愛車が安全かを確かめるには握り込んだ感触でしかありません。フレームのOCLジョイント同様に変だと思ったら技術力のある専門店に相談することを強くお勧めします。
「第二のHさん」を出さないためにも。
2014年モデル入荷情報
DAHON
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route
Boardwaik
Mu SLX
Visc P20
Espresso
Curve D7
DASH P8
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2014 DAHON 展示会レポート Vol. 1 【橋輪Blog】
2014 DAHON 展示会レポート Vol. 2 【橋輪Blog】
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FUJI
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FEATHER CX+
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STRATOS R
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PALETTE 定価57.750円⇒46.200円
ガンメタ 完売
オリーブ 17 19 21
ブラック 15 17 19 21
レッド 19 21
ブルー 完売
COMET 定価63.000円⇒50.400円
ストライプ 470
ブラック 完売
JAZZ+ 定価71.400円⇒57.000円
ブラック 17
グリーン 完売