エジンバラの騎士”MASI 俊樹”

エジンバラの騎士(ベイシティーローラーズ)は古かった
             すまん
さて、自動車専用道を150kmも走って捕まったにも関わらず、お咎め無しとラッキーだった俊樹。Perth
市内の空き地で野宿し、エジンバラを目指す。

6月24日 6:55

だらだらと荷物をまとめて出発。まずは近くのスーパーで食糧を調達し、ついでにトイレを使用。
こっちでは道の駅もコンビニもないのでいったいどこでうんちができるというのだろうか・・・・

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腹も膨たびれたところで先を目指すが、また自動車専用道に入ったらつかまってしまうし迂回路を探さねば・・。
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ひとまず看板と地図をひたすら見てはあっちこっちと動き回り、ようやくA912というルートにたどり着く。 


すこし走るとそこには大量のBed&Breakfastが!

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畜生きのうあきらめずにここまで来ていれば・・・


何はともあれ先に進む。道はどんどん田舎道になっていき、ついに峠道に差し掛かる。
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くっそ、こんなの聞いてねえぞ。
しかし行かねばならぬ、と腹をくくって走り出すと意外と登れる。
フロントトリプルにしてよかった。


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道はひたすらのぼりでなかなか終わりが見えない。
一時間ほど格闘したのち、ようやく森林部を抜けて広い野原の真ん中を走る。
菜の花が黄色いじゅうたんのように広がっていて走りなれた江戸川沿いのサイクリングロードを思い出した。
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途中、その美しいじゅうたんを写真にとる日本人っぽい夫婦に出会うも、「ハロー」だけで終わってしまった。
2人乗り用自転車にサイドバッグを付けて旅する二人組ともすれ違った。


ひたすら走っていくとやはり腹がへり、、小さな町の公園で昼食をとる。
もそもそした食パンをオレンジジュースで流し込む。
小さな花が咲いている気持ちのいい公園だった。
気分が乗ってきたので三脚(高さ15cmくらいのしか持ってないが)を使って自分の写真などとる(笑)
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そこからまた何もない道をひたすら走り、2日ぶりのシャワーを浴びるべくちょっと奮発してホテルへ。
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畑の真ん中にある森を拓いてたてられたそのホテルは、芝生の手入れが行き届いていて、おじさんたちが何やら談笑していた。
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もしかしたらものすごく場違いなんじゃないだろうか?と思いつつも中へ。
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リチャードギア風の老紳士に迎えられ、部屋へと案内される。
古いけれども落ち着いたいい部屋だった。

そこに自転車を突っ込み、荷物を広げて洗濯とシャワーを済ませる。
何か食いたかったらBARに来いと言われたが、金がもったいないので部屋にあるお菓子とコーヒーで空腹をごまかし久しぶりのネットを楽しむ。


翌朝はちゃんと6時に目覚め、せっかくなのでもう一度シャワーを浴びて朝食を食べに行った。
リチャードが笑顔で迎えてくれて、スコットランド型の朝食を食べた。
       勝手にリチャードと命名するな!

焼いたトマトにこしょうをかけたやつがうまかったので皆さんもお試しください(笑)
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   典型的なイングリッシュブレックファーストだね
久しぶりに食べるあたたかい食事に感動した。やはり海外は牛丼屋がなくてつらいッス。


あまりゆっくりしているわけにもいかないので居心地のいいwifiつきの部屋を離れ、リチャードと硬い握手を交わし出発した。
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この日も道は田舎道だったが、走っているうちに看板を見落とし、少し道を外れてしまった。

すると馬鹿でかい飛行機が飛んでいくのが目に移った。
いつの間にか空港の近くに来ていたようだ。
社長が好きそうなので写真に収め走り出す。
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 そんなんいらね〜し!  しかもA320でかくないし

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     右のB737だって200人も乗れないし


道を尋ねながらなんとかもとのルートに戻る。すると前方から大量の荷物を積んだサイクリストが現れた!

アジア人で、勢い余って「日本人ですかっ!?」

と尋ねると、「ごめん韓国人ッス!」と返ってきた。

この際同じアジア人、同じサイクリストとして国など関係ない。二人で歩道に上がり話始めた。
どうやら彼はユーラシア大陸を回っているらしく、走り始めてもう18か月とのことだった。


彼はさすがにいろいろな情報を持っていて、かなり勉強になった。
その中でもNCNの情報はかなり有益だった。
それはNational Cycling Networkの略で、国中またをつないでいるサイクリングロードとのことだった。
それを使えば、安全に、そして確実に先へ進める。

彼もまたゴールはトルコで、またどこかの国で会おうと約束し、別れた。
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やがて道は街につながり、ついにエディンバラに到着した。
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あまり時間もないし、ちらっとみるだけにしようと思っていたが、あまりにも目を惹くものが多かったのでついつい長いしてしまった。
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時間はすでに夕方の6時を過ぎ、野宿するなら早くいかねば。と思うのだが、この街をたったこれだけ見ただけで離れてしまっていいのだろうかと思い悩む。
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カフェのまえのベンチで失敬したwifiで調べると、近くにドミトリーもある。値段もそう高くはない。
むしろ昨日泊まったところの1/3以下だ。
ますます悩んでしまう。

でも今から泊まるのもなんだか惜しい気がしてきた。明日ひたすら観光し、もう一泊して出発する。
そんな悠長なことをしている時間はあるのか。

とりあえず自転車もあるので店に入ることもできず、屋台でホットドッグ的なものを喰らう。
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ソーセージのしょっぱさに玉ねぎの甘さが絡んでこりゃたまんねぇ!

これと全く同じホットドッグを大英博物館の前に出ていた屋台で買って食べたことがある。ケチャップもマスタードも無しで、焦げた玉ねぎの味しかしないんだ。俊樹、味覚ヤバくね!


腹も膨れたし、さてどうするか。

悩みに悩んで出発することにした。甘えるのはよそうと。

次の目的地ロンドンでは早めに現地入りして宿をとり、その日のうちにしっかり観光してなるべく短い滞在にするべきだな。


後ろ髪をひかれながらも走り出す。

通り過ぎていく町並みが夕焼けに溶けていく。

南へ急ごう。一刻も早くロンドンへ行こう。


そう思って進むも、気づくとなぜか海が右手に見えてきた。

おかしい。何かがおかしい。ふつう南に進めば東にある海は左手に見えるはず。
なぜだ?なぜなのだ!?
時間はどんどん遅くなる。
地図を確認するとLeithという町にいた。


・・・・・。
オレは黙って来た道を引き返し、10時過ぎにようやく広大な空き地を見つけた。
今夜はここで寝よう。
そう思ってテントを立てたその直後。

ポツポツポツ、ザーっと雨が降ってきた!!

急いでくくりつけっぱなしの荷物をテントに放り込む。

そして雨音の鳴り響くテントの中で悟りを開いた。


エディンバラにとどまっときゃよかった・・・。

うじうじ考えると必ず失敗するのだな、と。

Fin

走行距離
流学3日目 Perthらへんの空き地〜Powfoulis Hotel 88.37km
4日目    Powfoulis Hotel〜 Wally Fordらへんの空き地 66.28km