”警告”2013 DAHON のロックジョーシステムに物申す

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今夜の話題はこれからロックジョーフレームのDAHON の購入を考えているか、又は現在所有している方限定に送る警告メッセージです


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           DAHON   DASH P8                    
  
一見して折り畳みフレームに見えないロックジョーシステム。
2か所のボルトをアレンキーで180°回すだけで簡単に固定、解除ができる優れたシステムです。  
    
ですが、このタイプのフレームを持つDAHON オーナーも、ただ180°締めているだけで本当に固定されたのかを、意外と知らないで乗られている方が多いようで、この機会に説明したいと思います。


     確実にロックされたかを確認するには?

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ロック、アンロックには6mmのアレーンキーを使いますが、ネジを締めているのではなく、カムを回しているだけなので構造的に制限された180°の範囲しか回りません。無理やりそれ以上回せば確実に壊れます。

確実にロックされたかを知るには、Vクランプのようにレバーが有る訳でもなく(これとて同じ理屈だが目視できて、安全のサブもある)、増してインジケーターが有る訳でもない、これは締付による手の感触しかありません。

Aの位置からアレーンキーを時計方向に締めていくと、まず開いていたフレーム同士の遊びが無くなっていき、次第に締付力が強くなっていきます。

Bの地点に達すると締付力最大の頂点です。

Bをやりすごすと今度は逆に締付力が弱くなりながらC地点でアレンキーが止まります。

何か最終的に弱まったように思えるが、これが正解なのです。

その感触を言葉に表すと「ウニュー・・・ゴックン」(これ凄く大事です)って感じがピッタリかとお思います。


更に「ウニュー・・・ゴックン」を掘り下げたい方は
 ⇒こちら




       【橋輪 辛口コラム】
2013年のDAHON で、ロックジョーシステムを使ったモデルの内、最初に入荷したのがDASH P8 です。
このDASH P8 にロックジョーシステムの問題が発生しているのに気が付きました。
うちに入ったファーストロットの内、5台を箱開けしたところ5台中の4台のロックジョーシステムに異常を感じました。(異常ではないのかも知れないが、後の説明で解る)

例の「ウニュー・・・ゴックン」の「・・・ゴックン」がなく「ウニュー」だけで止まってしまいます。
今まで販売した物に関しては殆どが工場出荷時に完璧な調整をされていたので納車整備時に再調整する必要がなかったのですが、多分組み立てラインの人間もぼくと同じく、その感触にてセッティングしているはずなので、適正に組み付けられているかが心配です。

もしこれが適正でない場合とても危険で、例えば普段は気が付かなくとも、下りのハイスピードコーナーで突然現れた段差を乗り超えた瞬間、ロックジョーが外れてフレームが折れ曲がるとか・・・。
考えただけで恐ろしいです。

もう既に「ウニュー・・・ゴックン」を掘り下げたオーナーは、アレーンキーを持って愛車に駆け寄っていることでしょう。


           原因の追究

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 何時もの感触がない。カムの動きも問題ないのに・・・




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正常なDASH P18 の試乗車と並べて検証に入ります




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バンジョウの穴の大きさにも個体差がありまして、カムを入れてみるとガタの大きさがちがいます。もちろんガタが小さいほどストロークは出ます。



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      左のAのカムがDASH  P18 右のA’がDASH  P8
見た目ですがカムプロフィールはどちらも変わらないようににみえます。ただフレームの穴に接する頭の部分は
DASH P8のほうが若干太くなっています。



スペアーパーツを含め、何十種類の組み合わせ(パーツに赤やら青やらのペイントを付け、更には表を作り、赤と黄は〇で、緑と黄は△、色無しと赤は☓みたいな、本当しんどい!)を試すために皿ビス2本で止めるアルミプレートを毎回組むのが面倒なので、1本仮止めでテストを繰り返していました。

やっとの思いでマッチングの良いペアを見つけベストセッティングを見つけましたが、最後にアルミプレートを2本で本締めするとまただめです。とほほ・・・・・・


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どうやらバンジョウの動きがアルミプレートの穴Bで制限されているようです


真円の穴を出入りするバンジョウボルトはカムの偏心した軌道で動くので斜めに出入りする事になり、
ましてやツバの広いアジャストナット(ロックボルト上のローレット掛けされた下フレームに嵌まり込むツバ付ナット)はフレームと並行ではなくピンクレディーのUFOのように傾きながらフレームに押しつけられたり、離れたりします。
このあたりにも要因があるかと思われます。



          何故に違いが出たのか

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           違うのはこれだけ

フレームの穴に接する頭の部分(ここと先端がカムの軸受けとなる)はDASH P8のほうが若干太くなっていると書いたが、大きくなったことによりクリアランスが詰まって、よりストロークが出たのではないか。
ストローク増は、上下だけでなく左右にも同じだけ及ぶので、ピンクレディーの振り付けも大きな動きになります。



              対策

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           これだけです!

非常に柔らかいアルミ部品なので、ヤスリでサクサク削れます。
ほんの少し縦方向に楕円に削るがけです。あまり削りすぎると「ゴックン」ではなく「パチン」になります。
「パチン」でも危険ではありませんが音色的に高級感を失うでしょう。



           本日の最終結果

カム:DASH P8 オリジナル
バンジョウ:幾つかの組み合わせ
アルミプレート:穴を楕円に加工


これでベストな結果が得られました。
後日、ほかのP8も試してみまましたが、カムやバンジョウなどを入れ替えなくとも、アルミプレートにちょっと手を加えるだけで正常にもどりました。

作成した表は、丸めてゴミ箱にたたき入れたのは、言うまでもない!



異常じゃなくてもヒンジなので、
                        ある程度の距離を乗ったら調整が必要

ここまで全部読んで頂けた方で(まず、いないと思うが、いたとしたらA社の人間かDr.hon・・・日本語読めねーか)自分でやってみようと思っている方に重要なワンポイントを

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ベストセッティングが出て、最後にツバ付アジャストナットをロックボルトで固定しますが、ロックジョーが固定された状態で締めこんでもロックされません



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ロックボルトを締めこんだはずが、ロクジョーを開くとバンジョウボルトのネジ山に掛かっていたテンションが解放され、ネジの遊びの分だけ戻り緩んでしまいます。



ロックボルトを締めるときは、ロックジョー解放状態にして、ツバ付アジャストナットをプライヤーで固定し、とも締めするのが正解です。


      
 以上、ロックジョー研究室より