crank brothers 装着編 その3

橋輪ブログには、滅多に話題に上がらないMTB
ましてやロードや小径車には全く縁のない15mmスルーアクスルシャフトやディスクブレーキの話

         ディスクブレーキ

二輪の量産車に初めてディスクブレーキが採用されたと話題になったのが「ホンダ ドリーム CB750F」(1969年)だと言われていますが、実はその前にイタリヤは、イノチェンティー社のスクーター「ランブレッタ」が先行して採用しました。
今日は、MADE IN ITALY のディスクブレーキの話。

とは言ったものの、ブレーキ性能に関してどうこう言えるほどの”のうはう”もある訳でもなく・・・・
ただ納車整備の段階できちんと作動するかってな、話です

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  KAWASAKI  250 TR  TOKICO製2ポットキャリパー



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  イタリヤ製FORMULA  R1 のディスクブレーキ

油圧対抗ピストンの最高級品で一台分で55.000円程する代物であります。

車やオートバイのディスクブレーキは、多少引きずりがあって正常(回してみるとシャラシャラ音がして抵抗があるがエンジンパワーからしてみれば無視できるレベルである)ですが、自転車の場合は、引きずってはいけません。ほんの少しの抵抗でも大変重い自転車になってしまいます。


フロントは1発で決まったんですが、リヤがどうしても引きずる


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一箇所だけ引きずる様なときは、ローターの歪みが原因です


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全体に引きずる場合にはピストンの固着による作動不良が考えられますが、今回は新車なので問題なし


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 ブレーキパットにもそれなりの工夫がしてありました


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  パットとパットの間に入ったクモの様なスプリング

バイクのキャリパーにもスプリングが入ってますが、それはパットの振動止めです。
基本、油圧キャリパーはシールリップのよれが戻ることによる自動調整なので、ブレーキを放すとピストンが戻ります。このときパットもピストンと一緒にローターから離してやろうとしているのが、クモスプリングの役目のようです。

これまで問題がなかったら後は取付位置を疑うしかないでしょう

一番上の写真のKAWASAKI  250 TR  TOKICO製2ポットキャリパーの取り付け方を自転車的に言うと「インターナショナルスタンダード」といいフォーク側面から2本のボルトで取り付けています。

対して2番目写真FORMULA  R1 ディスクブレーキの取り付け方をポストマウント(モーターサイクル的に言うとラジアルマウント)と呼び、(今ではこちらがスタンダードか?)主流となっています。

この方式の利点はブレーキを握ったまま取り付けボルトを締めれば1発でキャリパーのセンターが出ることです

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キャリパー取付ボルトを緩めた状態でブレーキレバーを握りっぱなしにします



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その状態でキャリパーを締付ればきっちりセンターが出ます

   「出ません、相変わらず引きずったままで〜す」

        「これじゃ〜納車できませ〜ん」

               「ヤバイ!」

              
明日に、つづく